知らなきゃ損する!地方移住でもらえる最大100万円?補助金・支援金マニュアル

フリーランス

#PR 本記事は広告(Amazonアソシエイト・楽天アフィリエイト等)を含みます。紹介している商品・サービスは、筆者が古民家での田舎暮らしと在宅フリーランスの実生活のなかで使用・検討したものです。価格や提供条件は変動するため、最新の情報はリンク先でご確認ください。

ゆう nekoice.net 筆者アイコン

ゆう(nekoice.net 筆者)

25歳。田舎の古民家で保護猫のきなこ・あんこと暮らす、在宅フリーランスエンジニア。在宅歴3年目。こたつ作業で腰を痛めた経験から作業環境を本気で見直し、生産性・月収ともに改善。田舎暮らし・フリーランス・猫との日常に加え、地元のおばあちゃんから受け継いだ生活の知恵もリアルに発信中。

※本ページはプロモーション(アフィリエイトプログラム)が含まれています。

田舎の古民家の庭で野菜を育てる様子と猫

結論から先に答えます:「最大100万円」は本当か

国の移住支援金は、2人以上の世帯で100万円以内、単身で60万円以内です。さらに18歳未満の子どもを連れて移住すると、子ども1人につき最大100万円が加算されます(2023年度に1人30万円から引き上げ)。つまり「最大100万円」は上限ではなく、子育て世帯なら200万円・300万円になることもあります。

ただし、もらえる人はかなり絞られています。①移住前に東京23区に住んでいた(または東京圏から23区へ通勤していた) ②移住先の自治体がこの事業を実施している ③仕事の要件(地元の中小企業への就職・テレワーク・起業など)を満たす ④転入後3ヶ月〜1年の間に申請し、5年以上住むつもりがある——この4つが揃って初めて対象です。フリーランスは③の「テレワーク要件」で通らない自治体があるので、ここだけは窓口で先に確かめてください。

そして、古民家に移住した私の実感として一番伝えたいのは「申請の順番」です。移住支援金は転入してから申請しますが、空き家の改修補助は多くが工事の前に申請しないと対象外になります。この記事では、私が実際に払った初期費用(約800万円)の内訳に、どの制度が・いつ当てはまるのかを並べて解説します。

この記事でわかること

  • 移住支援金の金額(単身・世帯・子育て加算)と、対象になる人・ならない人
  • 移住支援金以外の補助金(起業支援金・空き家改修・家賃補助・地域おこし協力隊など)の比較表
  • 古民家移住の初期費用約800万円のうち、補助金が届くのはどこか(私の実費で試算)
  • 「転入前に申請するもの」と「転入後に申請するもの」の順番
  • フリーランスがつまずきやすい要件と、5年以内に転出したときの返還ルール

こんにちは、nekoice.net のゆうです。田舎の古民家に移住して3年目、在宅のフリーランスエンジニアとして猫たちと暮らしています。

移住を考えはじめた頃、私がいちばん検索したのが「移住 補助金 いくら」でした。出てくる記事の多くは「最大100万円!」と大きく書いてあるのに、自分がそれに当てはまるのか、いつ・どこに申請するのかが分からない。結局、要綱のPDFと自治体の窓口で一つずつ確かめるしかありませんでした。

この記事は、そのとき自分が欲しかった「先に答えが書いてある補助金の整理」です。制度の一般論だけなら国や自治体のページを読めば足ります。なので、ここでは制度の骨格を短くまとめたうえで、私が実際に払ったお金(物件約335万円・リフォーム約400万円・引越しと家具家電約60万円)に当てはめて、どこに補助金が届き、どこには届かないのかを正直に書きます。

なお、補助金の金額や条件は年度ごとに自治体が要綱を出し直します。この記事の金額は国の基準額で、実際の額は「以内」です。申請する年度の要綱を必ず確認してください(確認先は後半にまとめました)。

Amazonの大型セール(プライム感謝祭・プライムデーなど)はプライム会員限定です。まだ会員でない人は、30日間の無料体験中でも参加できます。

Amazonプライム無料体験を見る

※無料体験の条件は登録ページの表示が正です。

    1. ゆう(nekoice.net 筆者)
  1. 移住支援金はいくらもらえる?「最大100万円」の内訳を表で確認
    1. 単身・夫婦・子育て世帯で、見るべき制度の順番が変わる
    2. 対象になる人・ならない人:東京23区の要件がいちばんの関門
    3. 仕事の要件は4つの道:自分がどれに当たるかで書類が変わる
    4. フリーランスがいちばんつまずく所:「テレワークなら通る」とは限らない
    5. 申請から振込までの流れ:引越し資金に入れてはいけない理由
  2. 移住支援金だけじゃない:地方移住で使える補助金・支援金の比較表
    1. 起業支援金は「今の仕事を続ける」だけでは使えない
    2. 古民家好きが最初に見るべきは「空き家バンク」と「改修補助」のセット
    3. 古民家を「借りる」場合に使える補助・使えない補助
    4. 地域おこし協力隊は「補助金」ではなく「仕事ごと移住する」選択肢
  3. 私の古民家移住の約800万円に当てはめると、補助金はどこに届くのか
    1. 交付決定を待つか、先に工事を進めるか
    2. 移住前の「下見」こそ、補助を使ってでも回数を増やす
  4. 申請の順番:「転入前」と「転入後」で真逆になる
    1. 申請で多い取りこぼし3つ
    2. 必要書類チェックリスト:制度ごとに何が要るか
    3. 紙の書類はスキャンして、控えを二重に持つ
  5. もらった後の落とし穴:5年以内に転出すると返還になる
    1. 停電・災害への備えも「住み続けられるか」の一部
  6. 移住支援金に税金はかかる?フリーランスの確定申告での扱い
  7. 補助金・支援金の情報はどこで探す?窓口で聞くことリスト付き
    1. 窓口でそのまま使える質問リスト
    2. 候補地を比べるための比較シート
    3. 窓口に送るメールの文面例
  8. 補助金では埋まらない「在宅で働く準備」に先にお金を回す
    1. ネット回線は「いつから使えるか」を内見のときに確認する
    2. 机と椅子は、補助金より先に体を守る投資だった
  9. 猫と一緒に移住するなら:補助金の対象外になる出費も見ておく
  10. 移住先との縁を先に作る:ふるさと納税と地元の食
  11. よくある質問(FAQ)
    1. Q. 移住支援金は誰でももらえますか?
    2. Q. 「最大100万円」は単身でももらえますか?
    3. Q. フリーランス(個人事業主)でも移住支援金はもらえますか?
    4. Q. 移住してからでも補助金は申請できますか?
    5. Q. 移住支援金と空き家改修の補助は併用できますか?
    6. Q. 5年以内に引っ越すことになったらどうなりますか?
    7. Q. 古い記事に「子育て加算は1人30万円」と書いてありました。どちらが正しいですか?
    8. Q. 補助金の情報はどこで確認するのが確実ですか?
  12. まとめ:補助金は「いくら」より「いつ・どの順番で」
  13. あわせて読みたい関連記事

移住支援金はいくらもらえる?「最大100万円」の内訳を表で確認

地方移住の補助金・支援金の種類と金額の要点を整理した図

まず、検索してきた人がいちばん知りたい「いくら」から答えます。国の移住支援金は、東京圏から地方へ移る人に、国と都道府県・市町村が共同で支給するお金です。金額の枠は次のとおりです。

世帯の形 国の基準額(上限) 子育て加算 計算例
単身 60万円以内 なし 最大60万円
2人以上の世帯(夫婦など) 100万円以内 なし 最大100万円
子ども1人を連れた世帯 100万円以内 18歳未満1人につき最大100万円 最大200万円
子ども2人を連れた世帯 100万円以内 同上(2人分) 最大300万円

※国の基準額です。実際の支給額は自治体ごとに「以内」で決まり、満額でない自治体や、独自に上乗せする自治体があります。子育て加算は2023年度に1人30万円から最大100万円へ引き上げられました。古い記事に「子ども1人30万円」と書かれていたら、それは改定前の情報です。

表のとおり、「最大100万円」は2人以上の世帯の基本額のことで、単身なら上限は60万円です。一人で移住する人が、最初から100万円を当てにすると計算が狂います。逆に子育て世帯は、加算のほうが基本額より大きくなることもあります。

もう一つ大事なのは、この金額は「もらえる額」ではなく「もらえる上限」だということです。自治体の予算が年度の途中で尽きて受付を締め切ることもあります。「移住すれば自動的にもらえるお金」ではなく、「要件を満たした人が、期限内に、予算があるうちに申請してもらうお金」だと考えてください。

単身・夫婦・子育て世帯で、見るべき制度の順番が変わる

同じ「移住の補助金」でも、世帯の形によって効いてくる制度が変わります。単身なら移住支援金の枠は60万円以内ですが、子育て世帯は加算と市町村の子育て支援を合わせると、補助全体の大きさがまったく違ってきます。

  • 単身:移住支援金の枠が小さいぶん、住まいの補助(改修・取得・家賃)とお試し移住の補助の比重が大きくなります。
  • 夫婦・2人以上の世帯:移住支援金は100万円以内。パートナーの仕事が移住先で見つかるかどうか(就業要件を誰が満たすか)も大事な確認点です。
  • 子育て世帯:子育て加算に加えて、市町村の医療費助成・保育料・出産祝い金などが自治体ごとに大きく違います。補助金だけでなく、学校までの距離や通学手段も合わせて比べてください。

どの世帯でも共通するのは、「いちばん額が大きく見える制度」ではなく、自分の世帯の形で実際に当てはまる制度から順に確かめることです。

対象になる人・ならない人:東京23区の要件がいちばんの関門

移住支援金は、東京一極集中を和らげるための制度です。そのため、移住する前にどこに住んで(通って)いたかが最初のふるいになります。国の基準を私なりに整理すると、次のとおりです。

  • 移住直前の10年間のうち、通算5年以上、東京23区に住んでいた、または東京圏(東京都・埼玉県・千葉県・神奈川県)の条件不利地域以外に住んで東京23区へ通勤していた
  • 移住の直前に、連続して1年以上、上の状態(23区在住または23区への通勤)だった
  • 移住先は東京圏以外の道府県、または東京圏の中でも条件不利地域にあたる市町村で、その自治体が移住支援事業を実施していること
  • 転入後3ヶ月以上1年以内に申請し、申請から5年以上その市町村に住み続ける意思があること

ここでよく誤解されるのが「東京圏に住んでいれば対象」という読み方です。23区の外(たとえば多摩地域や神奈川・埼玉・千葉)に住んでいた人は、23区へ通勤していた期間しか数えられません。そして通勤は、基本的に雇用されて通っていた期間を指します。会社員時代は23区へ通っていたけれど、独立後は自宅で仕事をしていた——という人は、独立後の期間が数えられない可能性があります。

大学で23区内に通っていた期間を一定の条件で算入できる扱いもありますが、細部は自治体の要綱で決まります。自分の住民票の履歴と勤務先の履歴を年表にして、窓口に見せるのがいちばん早いです。私は移住を考えた段階で、過去の住所と仕事の履歴を1枚にまとめました。補助金の判定だけでなく、物件の申込書や空き家バンクの登録票でも同じことを聞かれるので、作っておいて損はありません。

仕事の要件は4つの道:自分がどれに当たるかで書類が変わる

住んでいた場所の要件を満たしたら、次は移住先での仕事です。国の枠組みでは、おおむね次のどれか1つを満たす必要があります。

要件 中身 向いている人 フリーランスの注意点
就業 都道府県のマッチングサイトに載った中小企業等に、週20時間以上の無期雇用で就職 移住を機に地元で就職する人 業務委託では満たせない。求人が掲載される前に応募すると対象外になることも
テレワーク 所属先からの転勤命令ではなく、自分の意思で移住し、移住前の業務を移住先で続ける 会社員のままフルリモートで移る人 「企業等に所属する人」を想定した要件。個人事業主は対象外・個別判断とする自治体がある
起業 都道府県の起業支援金の交付決定を受ける 移住先で地域の課題に関わる事業を始める人 既存のクライアントワークを続けるだけでは「起業」にならない。事業計画の審査がある
関係人口・専門人材など 市町村が独自に定める要件(地域との継続的な関わり等)や、専門人材の就業 上の3つに当てはまらない人 設けていない自治体も多い。あるかどうかは市町村の要綱でしか分からない

フリーランスがいちばんつまずく所:「テレワークなら通る」とは限らない

在宅で働くフリーランスの私が、制度を読み込んでいちばん意外だったのがここです。ネットの記事には「フリーランスはテレワーク要件で移住支援金がもらえる」と書かれていることがありますが、テレワーク要件はもともと「会社に所属したまま、仕事を持って移住する人」を想定しています。自治体のQ&Aを読み比べると、個人事業主を対象外と明記しているところ、事業の実態を書類で示せば個別に判断するところ、と扱いが分かれていました。

つまり、フリーランスが「自分はテレワーク要件で通るはず」と思い込んで移住してしまうのは危険です。私が窓口に持っていくなら、聞くことは次の3つに絞ります。

  1. 個人事業主(業務委託で複数のクライアントと取引)は、テレワーク要件の対象になりますか?
  2. 対象になる場合、移住前から業務を続けていることを、どの書類で示せばよいですか?(契約書・請求書・確定申告書など)
  3. 対象にならない場合、関係人口要件など、市町村独自の要件はありますか?

この3つは電話でもメールでも聞けます。回答は担当者によって言い回しが違うので、メールで聞いて文面で残しておくのがおすすめです。あとで担当者が替わっても、「この時点でこう案内された」と示せます。

もう一つ。フリーランスの場合、要件を満たせなかったとしても、移住そのものが無理になるわけではありません。私の移住で効いたのは補助金よりも、引越しの半年前から動いて、リモートで完結する継続案件を3社確保してから引っ越したことでした。補助金はあくまで上乗せで、生活を支えるのは移住後も途切れない収入です。この順番は古民家移住の初期費用と月の生活費を全公開の「移住前チェック」に詳しく書きました。

申請から振込までの流れ:引越し資金に入れてはいけない理由

移住支援金は、転入してすぐに振り込まれるお金ではありません。国の枠組みでは、転入後3ヶ月を過ぎてから申請できるようになり、そこから審査・交付決定・請求・振込と進みます。自治体の事務の進み方によっては、引越しから振込まで半年以上空くこともあります。

  1. 転入:住民票を移した日が、申請期限(1年以内)の起点になります。
  2. 申請:転入後3ヶ月以上たってから、市町村の窓口へ申請書と添付書類を出します。
  3. 審査:居住の履歴や仕事の要件を確認されます。不足があれば追加の書類を求められます。
  4. 交付決定:支給額が決まり、通知が届きます。
  5. 請求・振込:請求書を出したあと、指定の口座に振り込まれます。

つまり、引越し代や敷金・物件の手付金のように「移住前・移住直後に払うお金」に移住支援金を当てることはできません。私の初期費用でいえば、物件の購入費も引越し代も、すべて振込より前に出ていきました。移住支援金は「あとから戻ってくるかもしれないお金」として、最初の資金計画からは外しておくのが安全です。資金計画に入れてしまうと、審査で要件を満たさないと分かったときや、予算切れで受付が締め切られたときに、家計がそのまま赤字になります。

もう一つの注意は、申請期限が転入後1年以内だということです。移住後の1年目は、片付け・修繕・ご近所への挨拶・仕事の立て直しで、本当に慌ただしく過ぎていきます。転入した日に、カレンダーへ「3ヶ月後:申請開始」「11ヶ月後:申請期限の1ヶ月前」と2つ予定を入れておくと、うっかり期限を過ぎることを防げます。

👉 移住の制度と暮らしを1冊で俯瞰する

要綱のPDFを読む前に、移住の流れ全体(下見・住まい・仕事・制度)を1冊で掴んでおくと、窓口で何を聞けばいいかが見えてきます。

Amazonで詳細を見る →

移住支援金だけじゃない:地方移住で使える補助金・支援金の比較表

移住支援金は「東京23区からの移住者」向けなので、当てはまらない人のほうが多いはずです。でも、補助金はそれだけではありません。むしろ古民家で暮らしたい人にとって金額が大きくなりやすいのは、市町村の住まいの補助です。代表的なものを、申請のタイミングと一緒に並べます。

制度 実施主体 金額の目安 申請のタイミング 古民家移住との相性
移住支援金 国+都道府県・市町村 世帯100万円・単身60万円以内+子育て加算 転入後3ヶ月〜1年 使い道は自由。23区要件が厳しい
起業支援金 都道府県 最大200万円(対象経費の一部) 公募期間内。事業開始前の計画審査 古民家カフェ・宿など地域の事業向け
空き家改修補助 市町村 工事費の一部(上限は自治体ごと) 工事の契約・着工前が多い ◎ 水回り・屋根など古民家の重い出費に届く
空き家取得補助・住宅取得補助 市町村 購入費の一部(自治体ごと) 売買契約の前に相談が必要なことが多い ○ 空き家バンク登録物件が条件のことが多い
家賃補助 市町村 月額の一部を一定期間(自治体ごと) 転入後。年齢・所得の条件があることも ○ 賃貸で古民家に住む人向け
お試し移住・下見の補助 市町村 宿泊費・交通費の一部、お試し住宅 下見の前に予約・申請 ◎ 季節を変えた複数回の下見に使える
地域おこし協力隊 総務省の制度・市町村が募集 報酬と活動費(自治体ごと) 募集に応募して採用されてから移住 ○ 任期はおおむね1〜3年。住居を用意する自治体も
子育て支援(出産祝い金・医療費助成など) 市町村 自治体ごと 転入後・出生時など 移住先選びの比較材料になる

※市町村の制度は名前も金額も自治体ごとに違います。表は「どんな種類があり、いつ申請するものが多いか」の整理で、特定の自治体の額ではありません。

この表で見てほしいのは右から2列目、申請のタイミングです。移住支援金だけが「転入後」で、住まいの補助や起業支援金は「契約・着工・事業開始の前」が多い。ここを取り違えると、要件は満たしているのに対象外になります。次の章で、私の実際の出費に当てはめて説明します。

起業支援金は「今の仕事を続ける」だけでは使えない

比較表に入れた起業支援金は、都道府県が地域の課題を解決する事業を始める人に出すお金で、対象経費の一部、最大200万円が基準です。移住支援金の「起業」要件は、この起業支援金の交付決定を受けることが条件になっています。

フリーランスのエンジニアとして気をつけたいのは、今までのクライアントワークを移住先で続けるだけでは「起業」にあたらないという点です。求められるのは、その地域の課題(買い物の不便、担い手不足、観光の発信など)に関わる新しい事業の計画で、公募期間中に事業計画書を出して審査を受けます。採択後も、事業の進み具合の報告が求められます。

逆に言えば、移住先で古民家を使った小さな宿やカフェ、地域の事業者向けのIT支援などを本気で始めるつもりがあるなら、検討する価値は十分にあります。ただし、事業計画の準備には時間がかかり、公募の時期も年に1〜2回という都道府県が多いので、移住の1年前には公募の時期を調べておくのが安全です。私自身は今の仕事を続ける形で移住したので、起業支援金は使う前提にしていません。

古民家好きが最初に見るべきは「空き家バンク」と「改修補助」のセット

私の古民家は、地域の空き家バンクで見つけた築70年以上の平屋です。空き家バンクは自治体が運営する空き家の情報サイトで、自治体によっては「空き家バンクに登録された物件を買う・借りる・直す人」だけが使える補助を用意しています。つまりどこで物件を見つけたかが、補助の対象になるかどうかを左右することがあります。

同じ家でも、不動産会社の一般の物件として買うのか、空き家バンク経由で買うのかで補助の扱いが変わる——こういうことは、要綱を読まないと分かりません。気になる物件を見つけたら、申し込む前に「この物件は空き家バンクの登録物件ですか?」「登録物件だと使える補助はありますか?」の2つを自治体に確認してください。

空き家バンクの物件そのものの見極め方(安い物件ほど修繕費が本体価格を超えることがある、など)は空き家バンクで激安物件を買う前に確認すべき10の注意点にまとめました。補助の話と物件の見極めは、必ずセットで考えてください。

👉 補助の対象外になりやすい小さな修繕は自分で

改修補助は「業者に頼む一定額以上の工事」が条件のことが多く、網戸の張り替えや棚の設置のような小さな修繕は対象になりません。住み始めてからの細かな補修は、工具が1セットあるだけで業者待ちの数週間がなくなります。

Amazonで詳細を見る →

古民家を「借りる」場合に使える補助・使えない補助

私は古民家を買いましたが、最初は賃貸で住んでみたいという人も多いはずです。賃貸の場合、補助の使い方は購入とかなり変わります。

  • 改修補助は「所有者」向けが多い:空き家の改修補助は、家の持ち主が申請する形になっていることがよくあります。借り手が直したい場合は、大家さんに申請してもらうか、借り手も申請できる制度かを確かめる必要があります。
  • 大家さんの同意が要る:借り手の負担で改修する場合でも、工事には大家さんの書面の同意を求められるのが普通です。退去時に元に戻す義務(原状回復)があるかどうかも、契約の前に話しておきます。
  • 家賃補助は借り手のための制度:市町村によっては、移住者の家賃を一定期間補助する制度があります。年齢や世帯の条件が付くことが多いので、要綱で確認します。
  • 移住支援金は購入でも賃貸でも同じ:住まいの形は要件に入っていないので、賃貸でも要件を満たせば対象になります。

賃貸の古民家で暮らしてみて、気に入ったら買い取る、という流れを取る人もいます。その場合、借りている間にした工事が、買ったあとの補助の対象から外れることもあるので、将来買うつもりがあるなら最初に窓口へ伝えておくと安心です。

地域おこし協力隊は「補助金」ではなく「仕事ごと移住する」選択肢

地域おこし協力隊は、都市部から過疎地域などへ住民票を移し、地域の仕事(農林業の手伝い、観光の発信、移住相談など)をしながら定住を目指す総務省の制度です。任期はおおむね1年以上3年以下で、報酬と活動費が出ます。住まいを用意してくれる自治体もあります。

補助金と違って「もらうお金」ではなく「仕事として雇われる(または委託される)」形なので、移住支援金の就業要件とも考え方が違います。フリーランスのエンジニアなら、協力隊の任期中に地域のWeb発信やIT化を担当し、任期後にその地域で独立する、という道もあります。ただし募集内容は自治体ごとにまったく違い、副業の可否も分かれます。今のクライアントワークを続けながら協力隊に入れるかは、応募前に必ず確認してください。

私の古民家移住の約800万円に当てはめると、補助金はどこに届くのか

ここからが、この記事でいちばん書きたかった部分です。制度の一覧を眺めても、「で、自分の場合はいくら助かるの?」は分かりません。そこで、私が実際に払った初期費用に、上の制度を当てはめてみます。

私の初期費用は合計で約800万円でした(内訳は初期費用と生活費を全公開した記事に詳しく書いています)。費目ごとに「当てはまりうる制度」と「その制度の申請タイミング」を並べると、こうなります。

私の実際の出費 金額 当てはまりうる制度 申請すべきだったタイミング
物件購入(築70年以上の平屋・空き家バンク経由)+仲介・登記など 約335万円 空き家取得補助(自治体による) 売買契約の前
水回り(キッチン・風呂・トイレ) 約150万円 空き家改修補助 工事の契約・着工前
屋根・外壁(雨漏りの補修と塗装) 約100万円 空き家改修補助・耐震や住宅リフォームの補助(自治体による) 工事の契約・着工前
内装(床・壁・二重サッシ・網戸) 約80万円 空き家改修補助・断熱改修の補助(自治体による)。DIY部分は対象外になりやすい 工事の契約・着工前
電気工事・給湯器・猫の脱走防止など 約70万円 電気・給湯は改修補助の対象になりうる。猫の設備は対象外 工事の契約・着工前
引越し・家具家電 約60万円 移住支援金(使い道は自由) 転入後3ヶ月〜1年

表にしてみて、私自身がはっきり分かったことが2つあります。

1つ目は、移住支援金で埋まるのは全体の一部だということ。仮に要件をすべて満たして単身の上限60万円を受け取れたとしても、約800万円の初期費用のうち1割弱です。世帯の上限100万円でも約8分の1。「100万円もらえるから移住できる」という考え方は、少なくとも古民家を買って直す移住では成り立ちません。移住支援金は「引越しと家具家電の分が浮く」くらいの規模感で考えるのが現実的です。

2つ目は、金額が大きいのはリフォームの側で、そこに届く補助ほど「先に申請」だということ。私のリフォーム費は約400万円で、初期費用のちょうど半分です。古民家の移住で本当に家計を左右するのはここで、空き家改修補助のような市町村の制度が届くのもここです。そして、その多くは工事の契約や着工より前に申請して、交付決定を受けてからでないと対象になりません。

私が「この家は水回りと屋根に手を入れないと住めない」と判断できたのは、季節を変えて3回目に下見したときでした。振り返ると、補助金を使うなら、この3回目の下見と見積もりを取る段階が申請の準備を始めるタイミングです。見積もりを取ったら、業者と契約する前に自治体へ「この工事は補助の対象になりますか」と聞く。この一手を挟むかどうかで、数十万円単位の差になりえます。

また、DIYで済ませた部分(漆喰塗りや床の一部張り替えなど)は、補助の対象外になりやすいことも覚えておいてください。改修補助は「自治体内の業者に依頼した工事」を条件にしていることが多く、材料費だけのDIYは対象にならないのが普通です。DIYで費用を2〜3割抑えるか、業者に頼んで補助を受けるか。どちらが得かは工事ごとに違うので、見積もりと補助の上限を並べて決めるのが確実です。

交付決定を待つか、先に工事を進めるか

改修補助を使おうとすると、必ずぶつかるのが「待つ時間」です。申請から交付決定まで数週間から数ヶ月かかることがあり、その間は工事の契約も着工もできません。補助を受けるために待つのか、補助をあきらめて先に工事を進めるのか。これは金額だけでは決まらない判断です。

私がこの判断で参考になると思うのは、光回線の開通待ちの経験です。工事を申し込んでから使えるようになるまで約3ヶ月、その間はモバイルWi-Fiでしのぎました。待つこと自体は耐えられますが、待っている間の代わりの手段があるかどうかで、つらさがまったく違いました。改修補助の待ち時間も同じで、考える順番は次のとおりです。

  • 待っている間、その家に住めるか:水回りが使えない家で数ヶ月待つのは現実的ではありません。賃貸やお試し住宅で仮住まいできるなら、待つ選択肢が出てきます。
  • 季節が変わってしまわないか:断熱や二重サッシの工事を待っている間に冬が来ると、最初の冬を寒いまま過ごすことになります。暖房器具の追加購入という形で、補助額の一部が消えてしまいます。
  • 補助の額は、待つ間の出費より大きいか:仮住まいの家賃、二重の光熱費、移動の交通費。待つ間にかかるお金を並べ、補助の見込み額と比べます。
  • 年度をまたぐと予算はどうなるか:年度末に申請すると、次の年度の要綱を待つことになる場合があります。工事の時期を年度の初めに合わせられるなら、それがいちばん確実です。

私のリフォームでいちばん重かったのは水回り(約150万円)でしたが、ここは住み始める前に終わっていないと生活が成り立ちません。こうした「住む前に必須の工事」こそ補助の対象になりやすいので、物件を決める段階から、工事の時期と補助の申請時期を一緒に組んでおくことが大切です。逆に、内装の仕上げや猫のための工夫のように住みながらでもできる工事は、補助の対象外になることも多く、待たずにDIYで進めても損は小さいはずです。

移住前の「下見」こそ、補助を使ってでも回数を増やす

もう一つ、表には載らない大事な費用があります。下見の交通費と宿泊費です。私は春と秋に訪ねて気に入り、冬に来てみて考えが変わりました。冬の朝は道路が凍って車が出せない日があり、夏は夏でムカデやスズメバチが当たり前に出てきます。この「季節のリアル」を知ってから二重サッシや網戸を工事に入れたので、内装をやり直さずに済みました。

下見を1回で済ませると、こうした出費が後から乗ってきます。自治体によっては、お試し住宅や下見の交通費・宿泊費の補助を用意しています。移住支援金よりも先に使える補助なので、候補地が絞れてきたら最初に調べてほしい制度です。冬の寒さが家計に与える影響は古民家の冬の断熱と暖房の記事で、具体的な対策と一緒に書いています。

👉 下見で冬の寒さを知ったら、最初の冬の備えを

断熱改修の補助が出るのは工事が終わってから。補助の手続きを待つ間の最初の冬は、足元を温める暖房でしのぐことになります。古民家の底冷えは想像以上でした。

Amazonで詳細を見る →

申請の順番:「転入前」と「転入後」で真逆になる

地方移住の補助金・支援金の申請手順と注意点を整理した図

補助金の申請で失敗する人の多くは、書類の書き方ではなく順番でつまずきます。「交付決定の前に工事を始めてしまった」「転入して1年を過ぎてから移住支援金を知った」——どちらも、後から取り返せません。私が今から移住するなら、この順番で動きます。

時期 やること 関係する制度
引越しの半年〜1年前 候補の都道府県・市町村が移住支援事業を実施しているか確認。住所と勤務の履歴を年表にする。窓口に要件をメールで質問 移住支援金の要件確認
下見の前 お試し住宅・下見補助の予約。季節を変えて複数回 お試し移住の補助
物件の申込み・売買契約の前 空き家バンク登録物件か確認。取得補助の事前相談 空き家取得補助
リフォームの見積もり後・契約前 見積書を持って改修補助を申請。交付決定を受けてから契約・着工 空き家改修補助・断熱改修など
事業開始の前(起業する人のみ) 都道府県の起業支援金の公募に応募し、交付決定を受ける 起業支援金
転入 住民票を移す。転入日をメモしておく(申請期限の起点) —
転入後3ヶ月〜1年 移住支援金を申請。予算が尽きる前に早めに 移住支援金
工事完了後 領収書・工事写真を添えて実績報告。確定後に振込 改修補助の精算

表の上半分が「転入前・契約前」、下半分が「転入後・完了後」です。住まいの補助は前に、移住支援金は後に。この1行だけ覚えておけば、大きな取りこぼしは防げます。

もう一つの注意は、年度の切り替わりです。市町村の補助は年度ごとに予算が組まれ、4月前後に新しい要綱が出ることが多く、人気の補助は早いうちに受付が終わることもあります。工事の時期を少しずらして年度の初めに申請するだけで、使えるかどうかが変わることもあります。

👉 申請書類は「制度ごと」に分けて保管

住民票・契約書・見積書・領収書・工事写真。移住の前後は、制度ごとに求められる書類が重なりながら少しずつ違います。1つの箱に混ぜると、実績報告のときに必ず探し回ります。

Amazonで詳細を見る →

申請で多い取りこぼし3つ

要綱を読み比べていて、「ここで落とす人が多いだろうな」と感じた点を3つ挙げます。どれも書類の出来ではなく、段取りで防げるものです。

  • 着工前の写真を撮り忘れる:改修補助では、工事前の状態を写真で示すよう求められることがよくあります。工事が始まってしまうと撮り直せません。見積もりの段階で、補助の対象になりそうな場所はすべて撮っておきます。
  • 見積もりを頼んだ業者が条件に合わない:市町村の改修補助は、市町村内に事業所がある業者に依頼することを条件にしている場合があります。知り合いの業者や遠方の業者に頼むと、その時点で対象外になることがあります。
  • 転入から1年を過ぎてから移住支援金を知る:移住後の1年は慌ただしく、制度のことを思い出したときには期限が過ぎていた、ということが起こりえます。転入した日に期限をカレンダーに入れるだけで防げます。

必要書類チェックリスト:制度ごとに何が要るか

書類は自治体と制度ごとに違いますが、よく求められるものを表にまとめます。自分の分だけ印を付けて、窓口に持っていくチェックリストとして使ってください。

書類 移住支援金 改修・取得補助 取り寄せ先・注意
交付申請書(自治体の様式) 要 要 自治体のサイトから最新年度の様式を使う
移住元の住民票の除票・戸籍の附票など 要 — 23区在住の期間を示す。引越しを繰り返した人は附票が便利
就業・通勤の証明(在職証明など) 要(23区への通勤で要件を満たす人) — 前の勤務先に依頼。退職済みだと時間がかかる
仕事の要件の証明 要(就業・テレワーク・起業のどれか) — フリーランスは契約書・請求書・確定申告書の控えで足りるか事前に確認
物件の売買・賃貸借契約書 — 要 空き家バンク登録の証明を求められることも
工事の見積書・図面・着工前の写真 — 要 着工前の写真は後から撮れない。工事前に必ず撮る
領収書・完了後の写真 — 要(実績報告) DIYの材料費と業者の工事費は分けて保管
振込先口座の写し・本人確認書類 要 要 —

このなかで、私がいちばん「先にやっておいてよかった」と感じたのは、お金の記録を移住の準備と同時に整えたことです。移住の1年目は、引越し費用・リフォーム費・工具代・家具家電と、性質のばらばらな支出が一気に出ていきます。私は会計ソフトを早めに入れて、freee・マネーフォワード・やよいを実際に使い比べたうえで1つに絞りました。

補助金の実績報告で求められるのは、まさにこの「何に・いくら・いつ払ったか」の証拠です。業者への工事費と、自分で買ったDIYの材料費が同じ口座から出ていると、あとで仕分けるのに苦労します。補助の対象になりそうな工事費は、払った日に記帳して領収書の写真を添付しておく。これだけで実績報告の準備はほぼ終わります。フリーランスなら確定申告の経費の整理にもそのまま使えます。会計ソフトの比較はfreee・マネーフォワード・やよいを全部使った比較に書きました。

👉 書類の背に「制度名」と「提出日」を

同じ封筒・同じ形のファイルが並ぶと、どれが提出済みかが分からなくなります。背に制度名と提出日を貼っておくと、窓口から問い合わせが来たときにすぐ出せます。

Amazonで詳細を見る →

紙の書類はスキャンして、控えを二重に持つ

提出した書類は、提出前にすべてコピーかスキャンを取っておきます。自治体から「この書類のこの欄について確認させてください」と電話が来たとき、手元に同じものがないと答えられません。私は仕事柄、紙をすぐPDFにする癖があるので、補助金に限らず移住関係の書類はすべてスキャンしてフォルダを分けています。

ただ、古民家は停電や落雷が都会より身近です。パソコン1台に保存しているだけだと、機械が壊れたときに全部消えます。本体とは別の場所にもう1つ控えを置くのが安心です。移住支援金の返還ルール(次の章)を考えると、申請書類は少なくとも5年は残しておく必要があります。

👉 申請書類の控えは5年分を別の場所にも

移住支援金は申請から5年以内に転出すると返還の対象になります。その間に問い合わせがあっても出せるよう、申請書類のスキャンは本体とは別のドライブにも置いています。

Amazonで詳細を見る →

もらった後の落とし穴:5年以内に転出すると返還になる

移住支援金は「もらって終わり」ではありません。申請から5年以内にその市町村から転出すると、返還を求められるのが国の枠組みです。ここを知らずに受け取ると、あとで大きな負担になります。

こうなったとき 国の枠組みでの扱い(目安)
申請から3年未満に転出した 全額返還
申請から3年以上5年以内に転出した 半額返還
申請から1年以内に、要件にした仕事を辞めた 全額返還
虚偽の申請だった 全額返還

※災害や病気などやむを得ない事情があるときは、自治体の判断で返還が免除されることがあります。細部は自治体の要綱で確認してください。

つまり移住支援金は、「5年この土地で暮らせるか」を自分に問う制度でもあります。3年住んだ私の実感でいうと、5年住めるかどうかを決めるのはお金よりも、冬の寒さ・虫・ご近所付き合い・車の4つです。どれも下見の段階である程度は分かります。

  • 冬の寒さ:古民家は隙間風が当たり前で、最初の冬は暖房器具を買い足しました。光熱費は月約2万円で、冬は都会のマンション時代より上がります。
  • 虫:ムカデ・スズメバチ・カメムシは毎年出ます。網戸と隙間の対策をしても、ゼロにはなりません。
  • ご近所付き合い:回覧板・草刈り・地域の行事。住んでいる方に頻度を直接聞いてから決めました。詳しくは地方移住後の人間関係構築術に。
  • 車:公共交通が少なく、車は生活の足です。車両費は月約1.5万円かかっています。判断材料は田舎移住に車は必要かの記事に。

正直に言うと、理想と現実の差で「やっぱり戻ろうか」と考える人がいるのも分かります。そのあたりの本音は田舎暮らしのリアルなデメリットに書きました。補助金を受け取る前に、その記事のような現実を一通り知っておくことが、返還リスクを避けるいちばんの方法だと思います。

👉 最初の冬を越せるかが、5年住めるかの分かれ目

古民家の冬は、寝ている間の冷えがいちばん堪えました。部屋全体を暖めるより、寝床を温めるほうが電気代も抑えられます。

Amazonで詳細を見る →

停電・災害への備えも「住み続けられるか」の一部

田舎では、台風や大雪で電線が切れて停電することが都会より身近です。在宅で働く私にとって、停電は「仕事が止まる」ことを意味します。返還ルールに「災害などやむを得ない事情」の扱いがあるのは、移住先で災害が起こりうることを前提にしているからでもあります。

移住先を選ぶときは、自治体のハザードマップで家の場所を確認し、停電したときに最低限の連絡と仕事ができる備えを考えておくと安心です。

👉 停電中でもスマホとノートPCを動かせるように

台風や大雪の停電は、数時間から長いと半日以上続くことがあります。連絡手段と仕事道具の充電を確保しておくと、慌てずに済みます。

Amazonで詳細を見る →

移住支援金に税金はかかる?フリーランスの確定申告での扱い

補助金の記事ではあまり触れられませんが、フリーランスとして毎年確定申告をしている私が気になったのが税金です。もらったお金は、条件によっては所得として申告の対象になります。

移住支援金は、事業とは関係のない個人への給付なので、一般に一時所得として扱われます。一時所得には年50万円の特別控除があり、控除後の金額の2分の1が課税の対象になります。たとえば単身で60万円を受け取り、その年にほかの一時所得がなければ、計算は次のようになります。

受け取った額 特別控除 控除後 課税の対象になる額(2分の1)
60万円(単身) 50万円 10万円 5万円
100万円(世帯) 50万円 50万円 25万円

※同じ年にほかの一時所得(保険の満期金など)があると、特別控除50万円はそれらと合算して使います。扱いが分からないときは税務署か税理士に確認してください。

会社員なら、一時所得の課税対象額が小さければ申告が要らないこともありますが、フリーランスはもともと確定申告をするので、その年の申告に一時所得として書き込むことになります。受け取った年の申告で漏らさないよう、振込の通知は書類箱の「税金」のところに入れておきます。

一方、起業支援金のように事業のために受け取る補助金は、一時所得ではなく事業の収入として扱われるのが一般的です。事業の経費に使ったお金と、補助金の入金が同じ年の帳簿に並ぶことになるので、会計ソフトでは補助金を「雑収入」などの科目で記帳しておくと、申告のときに慌てません。どの補助金がどちらに当たるかは、交付決定の通知に書かれた目的を見て判断し、迷ったら税務署に聞くのが確実です。

補助金は「もらえるかどうか」だけを考えがちですが、フリーランスにとっては翌年の確定申告までが補助金の手続きです。移住の年は経費も特殊になるので、帳簿は早めに整えておくことをおすすめします。

補助金・支援金の情報はどこで探す?窓口で聞くことリスト付き

制度は年度ごとに変わるので、最終的には一次情報で確かめるしかありません。私が実際に使った順番で、探し方を並べます。

  1. 国の移住支援金のページ(内閣官房・内閣府の地方創生の制度ページ):制度の骨格と、実施している都道府県の一覧を確認します。
  2. 都道府県の移住支援金ページ:都道府県ごとに要件の細部と申請先の市町村が書かれています。就業要件の対象になる求人を載せるマッチングサイトもここから辿れます。
  3. 市町村の公式サイト:「市町村名+移住」「+空き家」「+補助金」「+定住」で検索すると、移住者向けの特設ページが見つかることが多いです。空き家バンクと住まいの補助はここが本命です。
  4. 移住相談の窓口:一般社団法人 移住・交流推進機構(JOIN)の全国の移住情報サイトや、東京・有楽町の認定NPO法人 ふるさと回帰支援センターでは、複数の自治体の情報をまとめて見たり相談したりできます。
  5. 市町村の担当課に直接メール:最後はここです。要綱の解釈は担当者に聞くのが確実で、文面で回答が残ります。

窓口でそのまま使える質問リスト

窓口に聞くときは、自分の状況を先に短く伝えてから、次の質問を順番に聞くと話が早く進みます。私なら最初にこう書きます。「在宅のフリーランス(個人事業主)で、猫と一緒の移住を考えています。空き家バンクで古民家を探し、購入後に水回りと屋根の改修を予定しています」。

  • この市町村は、今年度、移住支援事業を実施していますか?予算の残りはどのくらいですか?
  • 私の住所・勤務の履歴で、移住支援金の居住要件を満たしますか?(年表を添付)
  • 個人事業主は、テレワーク要件または市町村独自の要件の対象になりますか?
  • 空き家バンクの登録物件を購入・改修する場合、使える補助はありますか?申請は契約前・着工前のどちらですか?
  • 改修補助は、市町村内の業者に依頼することが条件ですか?DIYの材料費は対象になりますか?
  • 移住支援金と改修補助は併用できますか?
  • お試し住宅や下見の補助はありますか?
  • ペット(猫)と住める物件・お試し住宅はありますか?

最後の質問は猫と暮らす私には欠かせないものでした。空き家バンクの物件はペット可・不可が書かれていないことが多く、お試し住宅はペット不可のところが少なくありません。下見に猫を連れていけるかどうかで、下見の計画そのものが変わります。

候補地を比べるための比較シート

候補地が2〜3ヶ所に絞れたら、補助金の額だけで決めないために、私が下見で見ていた4点(冬の朝の道路、スーパーと病院までの実際の所要時間、家の隙間、ご近所の距離感)に、補助金と在宅ワークの観点を足した表で比べるのがおすすめです。空欄を埋めていくと、「補助は手厚いけれど回線が来ていない」「補助は小さいけれど暮らしの条件が揃っている」といった違いが見えてきます。

比べる観点 確かめ方 候補地A 候補地B
移住支援金を実施しているか・自分が要件に当たるか 都道府県・市町村のページ、窓口へのメール
空き家の改修・取得補助の有無と申請時期 市町村の要綱(業者の条件・DIYの扱いも)
お試し住宅・下見補助(ペット可か) 市町村の移住ページ
光回線がその住所で使えるか・開通までの期間 回線事業者の提供エリア確認、内見時に地元の人に聞く
冬の朝の道路(凍結・除雪) 冬に下見する
スーパー・病院・動物病院までの実際の時間 地図ではなく実際に車で走る
ご近所付き合いの頻度(回覧板・草刈り・行事) 住んでいる方に直接聞く

私の経験では、表の下のほうの「暮らしの条件」が1つでも合わないと、補助金がいくら手厚くても5年は続きません。逆に、暮らしの条件が揃っている土地なら、補助が小さくても移住の満足度は高くなります。補助金は候補地を決めたあとで最大化するもので、候補地を決める理由にはしない。これが3年住んでみての、私のいちばん正直な結論です。

窓口に送るメールの文面例

初めて自治体に問い合わせるときは、何をどう書けばいいか迷うものです。私が送るなら、次のような形にします。名前や地名は自分のものに置き換えてください。

件名:移住支援金と空き家改修補助についての問い合わせ

○○市 移住定住担当 御中

はじめまして。○○市への移住を検討している○○と申します。在宅で働くフリーランス(個人事業主)で、ペットの猫と一緒の移住を考えています。空き家バンクの登録物件を購入し、水回りと屋根を改修したうえで住むことを予定しています。

つきましては、次の点を教えていただけますでしょうか。①今年度の移住支援金の受付状況 ②添付した住所・勤務の履歴で居住要件を満たすか ③個人事業主が対象になる仕事の要件があるか ④空き家の改修補助の申請時期(契約前・着工前のどちらか)と、業者の条件 ⑤移住支援金と改修補助の併用の可否。

お忙しいところ恐れ入りますが、よろしくお願いいたします。

ポイントは、自分の状況を最初の段落で全部書いてしまうことです。担当者は状況が分からないと一般的な説明しか返せません。働き方・世帯・物件の予定を先に書いておくと、こちらに当てはまる制度だけを案内してもらえます。返ってきたメールは、申請書類と同じフォルダに保存しておきます。

補助金では埋まらない「在宅で働く準備」に先にお金を回す

ここまで補助金の話をしてきましたが、在宅で働く人が移住するとき、補助金よりも先に確保すべきものがあります。移住した初日から仕事ができる環境です。これはどの補助金の対象にもならないうえ、ここが崩れると収入が止まり、5年住むどころではなくなります。

ネット回線は「いつから使えるか」を内見のときに確認する

私の地域には、移住した当時まだ光回線が引かれていませんでした。工事を申し込んでから開通までおよそ3ヶ月。その間はモバイルWi-Fiでしのぎましたが、時間帯によって速度が大きく振れ、ビデオ会議で相手の声が途切れることがありました。いまはGMOとくとくBB光を使っていて、通信費はスマホの格安SIMと合わせて月約0.8万円です。

移住支援金のテレワーク要件を使う人なら、なおさら「移住後もテレワークで業務を続けられること」が前提になります。住所単位で、回線がいつから使えるかを内見の段階で確認してください。回線の選び方は在宅3年で選んだ光回線と必要な上り速度に、3年使った評価はGMOとくとくBB光の正直レビューに書いています。古民家は部屋が離れていて電波が届きにくいので、その対策は古民家のWi-Fiをメッシュで解決した記録が参考になるはずです。

👉 古民家の奥の部屋まで電波を届ける

回線が開通しても、土壁と離れた部屋のせいで家の中で電波が届かないことがあります。ルーター選びは回線と同じくらい大事でした。

Amazonで詳細を見る →

👉 オンラインの打ち合わせは「映り」も仕事のうち

地方に移ると、クライアントと会うのはほぼ画面越しになります。古民家の部屋は昼でも暗いことがあり、画質の良いカメラで印象がかなり変わります。

Amazonで詳細を見る →

机と椅子は、補助金より先に体を守る投資だった

移住してすぐ、私は古民家の雰囲気に合わせてこたつで仕事をしていました。これが大失敗で、数ヶ月で腰を痛めました。慌てて昇降デスクと椅子を入れ、約10万円の出費になりましたが、作業効率も体調も戻りました。

補助金の申請や工事の打ち合わせで一番忙しいのは、移住してすぐの時期です。その時期に体を壊すと、申請も仕事も止まります。補助金で浮くお金をあてにする前に、体を守る道具を先に整えることをおすすめします。腰を痛めてから整えた経緯はこたつ作業で腰を壊した私のデスク改善術に書きました。

👉 こたつ作業で腰を壊す前に

古民家の畳とこたつは、毎日長時間座る仕事には向きませんでした。椅子と机を整えてからは、腰の不安なく1日作業できています。

Amazonで詳細を見る →

👉 移住後の仕事を1台で回せるノートPC

下見・窓口との打ち合わせ・申請書類のスキャンと、移住の前後はパソコンを持ち歩く場面が増えます。持ち運べて仕事にも耐える1台があると、移動中でも仕事を止めずに済みます。

Amazonで詳細を見る →

猫と一緒に移住するなら:補助金の対象外になる出費も見ておく

猫と暮らす人にとって、移住は猫の環境が大きく変わる出来事です。そして猫のための出費は、どの補助金の対象にもなりません。私の場合、猫関連の費用は月約1.5万円(フード・猫砂・定期検診・ワクチンなど)かかっています。

古民家に移ってから猫たちの表情は明らかに変わりました。広い土間や縁側を走り回り、日中は日向で寝ています。その一方で、古民家は隙間が多く、虫の入口はそのまま脱走の入口にもなります。私はリフォームのときにキャットドアと庭の脱走防止柵を入れましたが、これは補助の対象外で、全額自費でした(上の表の「電気工事・給湯器・猫の脱走防止など」約70万円に含まれています)。

猫と移住するときに私が気をつけたことを、補助金の話と絡めて挙げておきます。

  • 改修補助の工事と、猫のための工事は見積もりを分ける:補助の対象になる工事と自費の工事が同じ見積書に混ざっていると、申請のときに切り分けが必要になります。
  • 動物病院までの距離を下見で測る:夜間に対応してくれる病院が近くにあるとは限りません。地図の分数ではなく、実際に車で走った時間で考えます。
  • 引越し直後は猫の居場所を先に作る:工事中は音と人の出入りで猫が落ち着きません。工事の時期と引越しの時期をずらせるなら、ずらすほうが猫には優しいです。

👉 天井の高い古民家は、上下運動の場所を作りやすい

古民家は天井が高く、キャットタワーを置いても圧迫感が出にくいのが良いところでした。我が家は部屋ごとに置いています。

Amazonで詳細を見る →

👉 下見や役所通いで家を空ける日のごはんに

移住の前後は、下見・窓口・工事の立ち会いと、家を空ける日が増えます。決まった時間にごはんが出ると、留守中の猫の生活リズムが崩れにくくなります。

Amazonで詳細を見る →

👉 環境が変わった直後の猫の落ち着き場所に

引越しや工事で環境が変わると、猫はしばらく落ち着きません。使い慣れたもの・隠れられる場所を先に用意しておくと、慣れるのが早かったです。

Amazonで詳細を見る →

移住先との縁を先に作る:ふるさと納税と地元の食

補助金そのものではありませんが、移住先を探す段階で私が勧めたいのが、候補地とお金以外の縁を先に作っておくことです。手軽なのは、候補の市町村にふるさと納税をして、その土地の食べ物を実際に食べてみることです。移住後の食卓の想像がつきますし、自治体からの案内で移住イベントや制度を知るきっかけにもなります。

ただし、移住して住民票を移した後は、住んでいる市町村へのふるさと納税は返礼品の対象外になります。候補地へのふるさと納税は、移住する前にやっておくものです。フリーランスの上限額の計算はフリーランスのふるさと納税完全ガイドにまとめました。

👉 候補地の味を、移住する前に確かめる

地元の食べ物は、その土地で毎日暮らせるかを想像するいちばん手軽な材料でした。移住後は住んでいる市町村への寄付が返礼品の対象外になるので、候補地を絞る段階で。

Amazonで詳細を見る →

移住してから食費は月約3万円で、地元の直売所や道の駅を使うと新鮮な野菜が安く手に入ります。ただ、直売所の野菜は泥付き・不揃いのまま並んでいることが多く、下処理の手間は都会のスーパーより増えました。

👉 直売所の泥付き野菜を毎日さばくなら

田舎の食費が下がるのは、直売所の野菜を自分で下処理するからです。皮むきや千切りの道具があると、毎日の手間がだいぶ減ります。

Amazonで詳細を見る →

よくある質問(FAQ)

Q. 移住支援金は誰でももらえますか?

A. もらえません。移住前に東京23区に住んでいた(または東京圏から23区へ通勤していた)期間の要件、移住先の自治体が事業を実施していること、仕事の要件、転入後3ヶ月〜1年以内の申請、5年以上住む意思、のすべてが必要です。23区以外の東京圏に住んでいて23区に通勤していなかった人は、対象になりません。

Q. 「最大100万円」は単身でももらえますか?

A. 単身の上限は60万円以内です。100万円以内は2人以上の世帯の枠で、18歳未満の子どもがいる場合は1人につき最大100万円が加算されます。実際の額は自治体ごとに「以内」で決まります。

Q. フリーランス(個人事業主)でも移住支援金はもらえますか?

A. 自治体の判断によります。テレワーク要件は企業等に所属して働く人を想定しており、個人事業主を対象外とする自治体や、事業の実態を書類で示せば個別に判断する自治体があります。起業支援金の交付決定を受けて「起業」の要件で申請する道や、市町村独自の要件がある場合もあります。移住前に、文面で窓口に確認してください。

Q. 移住してからでも補助金は申請できますか?

A. 移住支援金は転入後に申請するものです(転入後3ヶ月以上1年以内)。一方で、空き家の改修補助や取得補助は、契約や着工の前に申請して交付決定を受けることを条件にしているものが多く、移住後・工事後に知っても使えないことがあります。住まいの補助は「前」、移住支援金は「後」と覚えておくと安全です。

Q. 移住支援金と空き家改修の補助は併用できますか?

A. 国の移住支援金と市町村の住まいの補助は別の制度なので、併用できる場合が多いですが、同じ費用に二重に補助を受けることはできません。併用の可否は市町村の要綱で決まるので、窓口で確認してください。

Q. 5年以内に引っ越すことになったらどうなりますか?

A. 国の枠組みでは、申請から3年未満の転出は全額、3年以上5年以内は半額の返還が目安です。災害や病気などやむを得ない事情は、自治体の判断で免除されることがあります。

Q. 古い記事に「子育て加算は1人30万円」と書いてありました。どちらが正しいですか?

A. 子育て加算は2023年度に1人最大100万円へ引き上げられています。「1人30万円」は改定前の情報です。実際の額は自治体ごとに「以内」で決まるので、申請する年度の要綱で確認してください。

Q. 補助金の情報はどこで確認するのが確実ですか?

A. 国の制度ページで骨格を確認し、都道府県の移住支援金ページ、市町村の公式サイトの順に辿るのが確実です。最終的には市町村の担当課にメールで質問し、回答を文面で残しておくのが安心です。

まとめ:補助金は「いくら」より「いつ・どの順番で」

地方移住でもらえる「最大100万円」は、国の移住支援金の2人以上世帯の枠です。単身なら60万円以内、子育て世帯は加算で200万円以上になることもあります。ただし、東京23区の要件・仕事の要件・申請期限・5年の居住という条件が揃った人だけが対象で、フリーランスはテレワーク要件で通らない自治体もあります。

古民家を買って直した私の約800万円の初期費用に当てはめると、移住支援金で埋まるのは引越しと家具家電くらいの規模でした。金額が大きいのはリフォームの側で、そこに届く市町村の改修補助は工事の前に申請しなければ使えません。

最後に、この記事のポイントを3つに絞ります。

  1. 住まいの補助は「契約・着工の前」、移住支援金は「転入の後」。順番を間違えると、要件を満たしていても対象外になります。
  2. フリーランスは、テレワーク要件の扱いを移住前に文面で確認。思い込みで動かないこと。
  3. 補助金は上乗せ。移住を支えるのは、初日から仕事ができる環境と、途切れない収入。ここに先にお金と時間を回すこと。

補助金のことを調べるのは面倒ですが、調べた分だけ確実に移住の負担は軽くなります。そして調べる過程で、その土地に5年住めるかどうかも見えてきます。この記事が、あなたの移住の順番を決める手がかりになればうれしいです。

あわせて読みたい関連記事

タイトルとURLをコピーしました