田舎暮らしはやめとけ!?移住3年目で感じた「理想と現実」のリアルなデメリットを暴露

田舎暮らし

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ゆう nekoice.net 筆者アイコン

ゆう(nekoice.net 筆者)

25歳。田舎の古民家で保護猫のきなこ・あんこと暮らす、在宅フリーランスエンジニア。移住して3年目。こたつ作業で腰を痛めた経験から作業環境を本気で見直し、生産性・月収ともに改善。田舎暮らし・フリーランス・猫との日常に加え、地元のおばあちゃんから受け継いだ生活の知恵もリアルに発信中。

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    1. ゆう(nekoice.net 筆者)
  1. 結論:この3つに当てはまる人は、今の場所にいたほうがいい
  2. 移住3年目が感じたデメリット10個・早見表
  3. デメリット①:虫が想像の100倍すごい
    1. ムカデとの終わりなき戦い
    2. 1年目と3年目で何が変わったか
  4. デメリット②:買い物が壊滅的に不便
    1. 実際に困るのは「買い忘れ」ではなく「思いつき」
    2. 対処法:買い物を3つのルートに分ける
  5. デメリット③:医療アクセスが悪い(慣れません)
    1. 健康なうちは実感できないのが怖い
    2. 猫の医療も同じ構造です
    3. 移住前に確認しておくとよいこと
  6. デメリット④:プライバシーがない
    1. 在宅フリーランスは特に目立ちます
    2. 半分は慣れて、半分は慣れませんでした
  7. デメリット⑤:地域行事への参加(自由参加とは書いてある)
    1. 年間でどれくらい時間を取られるか
    2. フリーランスにとっては実は営業活動でもある
  8. デメリット⑥:ネット環境が貧弱(在宅ワークなら最優先の確認事項)
    1. 私が物件選びで唯一ゆずらなかった条件
    2. 実際に使っている回線
  9. デメリット⑦:子どもの教育環境
  10. デメリット⑧:車が必須で、維持費が固定費になる
    1. これは「削れない固定費」だと割り切るしかない
    2. 猫と暮らすなら車の使い道がもう一つ増えます
  11. デメリット⑨:外食の選択肢が少なすぎる
  12. デメリット⑩:古民家の老朽化との戦いは終わらない
    1. 購入時にまとまった費用がかかっています
    2. 住み始めてからも修繕は続きます
    3. シロアリは早期発見がすべてです
  13. 向いている人・向いていない人(自己診断の表)
  14. いきなり移住しないための4段階
  15. それでも3年目の私が、やめない理由
  16. 「やめとけ」と言う人・言わない人の違い
  17. よくある質問(FAQ)
    1. Q: 田舎暮らしで最も大変なことは何ですか?
    2. Q: 猫を飼いながら田舎に移住するのは大変ですか?
    3. Q: フリーランスとして田舎で仕事をするのに不安はありませんか?
    4. Q: 田舎暮らしは本当に生活費が安くなりますか?
    5. Q: 移住して後悔したことはありますか?
    6. Q: 地域の人間関係が不安です。うまくやるコツはありますか?
    7. Q: 一人暮らしでも田舎暮らしはできますか?
    8. Q: 移住先はどうやって決めましたか?
  18. まとめ:「やめとけ」ではなく「調べてから来い」
  19. このブログについて
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結論:この3つに当てはまる人は、今の場所にいたほうがいい

「田舎暮らし やめとけ」で検索している方が本当に知りたいのは、脅し文句でも自慢話でもなく、自分が行って後悔する側の人間なのかどうかだと思います。だから最初に結論から書きます。移住3年目の私が実際に暮らしてみて、「この条件の人は来ないほうがいい」とはっきり感じたのは次の3つです。

  1. 車の運転が苦手、または運転できない。田舎の不便さはほぼすべて「車があるかどうか」に還元されます。買い物も病院も役所も、車が前提の距離にあります。ここだけは気合いでも節約でも埋まりません。
  2. 人付き合いの調整に、まったく時間を割きたくない。草刈り、溝掃除、回覧板、消防団。断り続けること自体はできますが、断り続けるコストを払う覚悟が要ります。「誰にも干渉されず静かに暮らしたい」という理由で田舎を選ぶと、いちばん期待外れになります。
  3. 収入の当てが移住先にしかない。仕事を現地で探す前提の移住は、選択肢の少なさで詰みます。私は在宅の仕事を持ったまま引っ越したので生活が成り立っていますが、これが逆順だったら3年も続いていません。

逆に、車に抵抗がなく/最低限のご近所付き合いを面倒がらず/収入が場所に縛られないのであれば、田舎暮らしのデメリットはほぼすべて「事前に知っていれば対処できる範囲」に収まります。私自身がそうでした。だから3年目の今も、やめるつもりはありません。

以下では、実際に住んで「これは正直キツい」と感じた10個のデメリットを、どれくらいキツいのか・お金で解決できるのか・慣れるのかまで含めて正直に書きます。移住してから知ると痛いものから順に並べました。

移住3年目が感じたデメリット10個・早見表

まず全体像です。読む時間がない方は、この表の「慣れるか」が「慣れない」の行だけ見てください。慣れないものだけが、移住後にあなたを本当に苦しめます。

田舎暮らしのデメリット10項目と対処可否を整理した図
デメリット 体感のキツさ お金や道具で減らせるか 3年住んで慣れたか
① 虫の量と種類 大(1年目) かなり減らせる 慣れた(2年目以降)
② 買い物が遠い 中 ネット通販でほぼ解決 慣れた
③ 医療アクセス 大 ほぼ減らせない 慣れない
④ プライバシーの薄さ 中〜大 減らせない 半分だけ慣れた
⑤ 地域行事への参加 中 時間で払うしかない 慣れた
⑥ ネット回線 大(在宅仕事なら致命傷) 事前確認でほぼ解決 解決済み
⑦ 教育環境 子どもがいれば大 ほぼ減らせない 該当なし(単身)
⑧ 車が必須・維持費 中〜大 減らせない固定費 慣れた(諦めた)
⑨ 外食の選択肢 小〜中 自炊で解決 慣れた
⑩ 古民家の老朽化 大 お金と手間で減らせる 終わらない

「慣れない」に入っているのは③医療と④プライバシー、そして終わりが来ない⑩老朽化です。この3つを許容できるかどうかが、私の実感では分かれ目でした。

古民家の窓辺から田舎の風景を眺める猫

デメリット①:虫が想像の100倍すごい

古民家の田舎暮らしで直面する虫対策の様子

移住前にいちばん甘く見ていて、移住後にいちばん打ちのめされたのが虫です。都会のワンルームで見る虫は「たまに出る侵入者」ですが、築年数の経った古民家で出る虫は「もともとそこに住んでいる側」です。こちらが後から入ってきた新入りだという感覚になります。

ムカデとの終わりなき戦い

ムカデは噛みます。そして猫がムカデを見つけると、面白がって前足でつついて噛まれるリスクがあります。うちのきなこは好奇心が強いので、初夏はこれが本当に怖い。毒は命に関わるほどではないと言われますが、私自身が噛まれたときの激痛は、3年経っても忘れられません。じんじん熱を持って、数日間は腫れが引きませんでした。

6月から9月は、毎朝のムカデチェックが日課です。布団の中、靴の中、取り込んだ洗濯物の中。この3か所を確認しないまま足を突っ込んだ日に限ってやられます。

1年目と3年目で何が変わったか

正直に言うと、虫そのものは減っていません。減ったのは私の側の消耗です。やったことは単純で、次の3つだけでした。

  • 入口を塞ぐ:古民家は隙間の宝庫です。玄関の下、床下の通気口、配管まわり、網戸の歪み。ここを一つずつ埋めていくだけで、室内で遭遇する回数が目に見えて減りました。殺すより入れないほうが早い、というのが3年目の結論です。
  • 倒せる道具を、出る場所の近くに常備する:見つけてから道具を取りに行くと、その間に逃げられて「家のどこかにいる」という最悪の状態になります。玄関と寝室と風呂場に1本ずつ置いてから、精神的な負担が激減しました。
  • 猫が届かない高さに薬剤を置く:猫と同居している以上、これは譲れません。粉剤や置き型は猫の動線と完全に分けています。

とくに効いたのが2つ目です。凍らせて動きを止めるタイプのスプレーは、薬剤をまき散らさずに仕留められるので、猫がいる家では扱いやすいと感じています。

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虫が絶対に無理、という方へ。ここは「慣れます」とだけ言っておきます。1年目の私は本気で引っ越しを考えましたが、2年目の夏には「ああ、また出たか」に変わりました。人間は驚くほど順応します。ただし1年目を越える覚悟は要ります。

デメリット②:買い物が壊滅的に不便

コンビニまで車で15分。スーパーまで30分。服を買える店まで1時間です。「ちょっと牛乳買ってくる」が片道30分の大冒険になります。

実際に困るのは「買い忘れ」ではなく「思いつき」

1回の買い物でまとめ買いする習慣は、移住して1か月で身につきました。困るのは買い忘れではなく、思いつきが実行できないことです。夜10時に「アイスが食べたい」と思っても、その願いは翌日まで叶いません。都会で当たり前に享受していたのは物の豊富さではなく、思いついた瞬間に手に入る速度だったのだと気づきました。

対処法:買い物を3つのルートに分ける

  • 日持ちするもの・重いもの(米、洗剤、猫砂、保存食):ネット通販に全振り。玄関まで運んでもらえる価値は、田舎では都会の何倍もあります。
  • 生鮮:週1回のまとめ買い+地元の直売所。直売所の野菜は安くて鮮度が違うので、これは移住のメリット側に振り替わりました。
  • すぐ要るもの:諦める。または常備する。ここを諦められない人は、田舎暮らしのストレスが積み上がります。

正直に書くと、ネット通販がなければ私の田舎暮らしは成立していません。この不便さは「ネット環境がある前提で」ほぼ解決できる部類です。だからこそ、後述する⑥のネット回線が死活問題になります。

デメリット③:医療アクセスが悪い(慣れません)

最寄りの総合病院まで車で40分。専門の科がそもそも無いことも多く、大きな検査になると県庁所在地まで出る必要があります。これは3年住んでも慣れませんでした。

健康なうちは実感できないのが怖い

20代で移住すると、この項目は完全に軽視します。私もそうでした。実感したのは、深夜に高熱を出して「この状態で40分運転するのは無理だ」と気づいた夜です。救急に運ばれるような事態ではありませんでしたが、自分で運転できない状態になると詰むという構造を、そこで初めて理解しました。

猫の医療も同じ構造です

動物病院の選択肢も限られます。24時間対応の救急動物病院は、少なくとも私の生活圏にはありません。猫と暮らす前提で移住するなら、移住検討の段階で動物病院の場所と診療時間を調べておくことを強くおすすめします。私はこれを移住後に調べて肝を冷やしました。夜間に何かあったときにどこへ走るのかを、平常時に決めておくだけでも違います。

移住前に確認しておくとよいこと

  • いちばん近い救急対応の病院までの実際の所要時間(地図アプリの表示ではなく、夜間に自分で走った時間)
  • 持病があるなら、その科が近隣にあるか
  • 夜間・休日に診てもらえる動物病院の有無と距離
  • 家族や近所に、いざというとき運転を頼める人がいるか

デメリット④:プライバシーがない

「昨日、〇〇さんとこに車が停まってたね」。田舎の情報網は光回線より速いです。誰が何をしているか、地域全体がなんとなく把握しています。良く言えば見守り、悪く言えば監視です。

在宅フリーランスは特に目立ちます

平日の昼間に家にいる若い人間は、田舎ではかなり珍しい存在です。移住して最初の数か月は、「あの人は何をして食べているのか」という関心を、わりと直接ぶつけられました。エンジニアという職業の説明は驚くほど通じないので、私は早々に説明を諦めて「パソコンの仕事で、家でやっています」に統一しました。これで大体は納得してもらえます。

半分は慣れて、半分は慣れませんでした

慣れたのは「見られていること」そのものです。慣れないのは、自分の情報がどこまで広がっているか分からない感覚のほうでした。ただし3年住んで分かったのは、この情報網は敵ではないということです。私が数日姿を見せないと様子を見に来てくれるのは同じ網ですし、古民家の修繕で困ったときに業者を紹介してくれたのもこの網でした。人間関係の作り方は別記事にまとめています(地方移住の人間関係の作り方)。

デメリット⑤:地域行事への参加(自由参加とは書いてある)

草刈り、溝掃除、お祭りの準備、消防団。「参加は自由です」と案内には書いてありますが、不参加が続くと確実に空気が変わります。日曜の朝6時から草刈りに出るのは、正直それなりにキツい。

年間でどれくらい時間を取られるか

私の地区では、季節の共同作業が年に数回、加えて祭りの準備や片付けが入ります。1回あたり半日つぶれる前提で予定を組んでおくと、精神的に楽です。ここを「取られた時間」と数えると苦しくなり、「家賃の代わりに払っている会費」と考えると楽になる、というのが3年目の私の折り合いのつけ方でした。

フリーランスにとっては実は営業活動でもある

身も蓋もない話をすると、草刈りに出ている若者は覚えてもらえます。古民家の雨漏りを直してくれた大工さんも、薪をわけてくれるお宅も、全部この場で知り合いました。都会で同じ関係を作るのに必要な時間とお金を考えれば、半日の草刈りはむしろ安いのかもしれません。もちろん、それを「安い」と思えるかどうかは人によります。

デメリット⑥:ネット環境が貧弱(在宅ワークなら最優先の確認事項)

光回線が通っていないエリアは珍しくありません。在宅で働く人間にとっては、虫よりも病院よりも先に確認すべき項目です。回線が無い家に引っ越したら、その時点で仕事が止まります。

私が物件選びで唯一ゆずらなかった条件

古民家を探すとき、間取りも日当たりも妥協しましたが、光回線が引けるかどうかだけは妥協しませんでした。内見のときに不動産屋へ聞いても「たぶん大丈夫」としか返ってこないので、回線事業者の提供エリア検索に住所を入れて自分で確かめています。番地まで入れないと意味がありません。同じ集落でも、道の向こう側は提供エリア外ということが実際にあります。

実際に使っている回線

私が契約しているのはGMOとくとくBB光です。3年間、在宅のエンジニア仕事(ビデオ会議とコードの送受信が中心)で不足を感じた場面はほとんどありませんでした。田舎で速度が出ない原因は事業者よりも「そもそも光が来ているか」「宅内の配線と無線ルーターが古くないか」であることが多い、というのが実感です。契約から工事、実際の速度までの記録は別記事に書いています。

この項目は、事前確認さえすればほぼ解決できます。裏を返せば、確認しないまま移住した人だけが致命傷を負うタイプのデメリットです。

デメリット⑦:子どもの教育環境

私は単身なので実体験ではなく、周囲から聞いた範囲の話として書きます。小学校は統廃合で遠くなり、スクールバス前提の地域もあります。塾や習い事の選択肢は都市部と比べて極端に少なく、選ぶというより「あるものに通う」形になります。

一方で、子どもが自然の中で過ごす時間の長さは、都会では買えない価値だと言う方も多いです。ここは価値観の問題なので、私が結論を出せる領域ではありません。ただ一つ言えるのは、子育て世代の移住は、大人だけの移住とは別の検討が必要だということです。自分が我慢すれば済む話と、子どもの選択肢が減る話は、まったく別の重さがあります。

デメリット⑧:車が必須で、維持費が固定費になる

免許も車も必須です。世帯に2台以上が当たり前の地域も珍しくありません。車検、任意保険、ガソリン、タイヤ交換(雪が降る地域はスタッドレスも)を積み上げると、年間30〜40万円は見ておく必要があります。都会の定期代より高くつく場合もあります。

これは「削れない固定費」だと割り切るしかない

節約の余地が小さいのがこの項目の厳しさです。乗る回数を減らしても車検も保険も来ますし、田舎では車に乗らない選択そのものが成立しません。移住して生活費が下がったと感じている人でも、この費用を計算に入れ忘れているケースがあります。生活費の全体像は、私の実際の家計を公開した記事にまとめています(古民家移住の初期費用と月の生活費を全公開)。

猫と暮らすなら車の使い道がもう一つ増えます

動物病院までの距離があるので、キャリーを載せて走る機会が定期的にあります。うちは移住のときの長距離移動に備えて、事前に短い距離から車に慣れさせました。猫は車を嫌う子が多いので、移住を決めたらできるだけ早く練習を始めることをおすすめします。

デメリット⑨:外食の選択肢が少なすぎる

「今日は料理したくないから外で食べよう」と思っても、現実的な選択肢は数軒。しかも夜7時には閉まります。デリバリーは対応エリア外です。結果として自炊スキルは必須になります。

これは慣れました。というより、慣れざるを得ないので勝手に上達します。地元のおばあちゃんから教わった保存食や発酵食の知恵が役に立っているのもこの部分で、白菜が大量に回ってきた日に漬けられるかどうかで、冬の食卓の豊かさが変わります。外食の選択肢が減った代わりに、自分で作れるものが増えた。私の場合は差し引きでプラスでした。

ただし、外食が趣味・ストレス解消という方にとっては、これは小さな問題ではありません。週に何回外食しているかを一度数えてみると、自分にとっての重さが分かると思います。

デメリット⑩:古民家の老朽化との戦いは終わらない

私が住んでいるのは築70年以上の古民家です。安く広い家に住めるのは大きな魅力ですが、その代償として修繕が終わりません。屋根、水回り、シロアリ、建具の歪み。ひとつ片付くと次が来ます。

購入時にまとまった費用がかかっています

物件そのものは土地建物あわせて300万円でしたが、水回りや屋根の修繕を含めたリフォームに約400万円、引越しと家具家電に約60万円かかり、初期費用の合計は約800万円になりました。「田舎の家は安い」は本当ですが、安いのは家の値段であって、住める状態にするまでの総額ではありません。詳細な内訳は費用の記事に書いています。

住み始めてからも修繕は続きます

毎月の住居費は、固定資産税の月割りと将来のための修繕積立で1.5万円ほどに収めています。この「積立」が古民家では必須で、積んでいないと突発的な修繕で家計が吹き飛びます。私はDIYでできるところは自分でやりますが、屋根や配管のような専門領域は業者に頼むしかなく、田舎では出張費が上乗せされます。

シロアリは早期発見がすべてです

木造の古民家にとってシロアリは最大の敵です。床が沈む、羽アリが出る、柱を叩くと音が軽い。こうしたサインが出てから業者を呼ぶと、被害範囲がすでに広いことが多いと聞きます。私は湿気の溜まりやすい床下まわりに木部用の防除剤を定期的に使い、点検を習慣にしています。猫がいるので、使用場所と乾燥時間には特に気をつけています。

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向いている人・向いていない人(自己診断の表)

ここまで読んで「思っていたよりキツそうだ」と感じた方も、「その程度なら耐えられる」と感じた方もいると思います。判断材料として、私が3年間で見てきた「続いた人・戻った人」の傾向を表にまとめます。

項目 田舎暮らしが続きやすい人 やめておいたほうがいい人
移動 運転が苦にならない。片道30分を普通と思える 運転が苦手・できない。徒歩圏に店がないと無理
仕事 収入が場所に依存しない(在宅・リモート・自営) 移住先で仕事を探す前提
人付き合い 挨拶と共同作業を義務ではなく交換と考えられる 誰とも関わらずに暮らしたい
住まい 手を入れながら住むのが楽しい 設備が完璧でないと落ち着かない
お金 車の維持費と修繕積立を最初から計算に入れている 「田舎は安い」だけで収支を組んでいる
医療 健康に大きな不安がない、または通院先の目処がある 持病があり、定期通院が必須
娯楽 家の中や自然の中で楽しめる趣味がある 外食・ライブ・買い物が主な楽しみ

左の列に5つ以上当てはまるなら、デメリットを知ったうえで進んでよいと思います。右の列に3つ以上当てはまるなら、いきなりの完全移住ではなく、次の段階的なお試しを強くおすすめします。

いきなり移住しないための4段階

「やめとけ」と言われて諦めるのも、勢いで全部売り払って引っ越すのも、どちらももったいない。間に段階を挟めます。

段階 期間の目安 ここで分かること 戻りやすさ
① 観光 1〜2日 景色と雰囲気。ただし生活は分からない 完全に戻れる
② お試し住宅 1〜4週間 買い物の距離、夜の暗さ、虫、車の必要性 戻れる
③ 二拠点生活 数か月 季節の変化、地域行事、通信環境の実力 ほぼ戻れる
④ 完全移住 — すべて 費用と手間がかかる

私は②のお試し住宅を2週間使い、「ここなら大丈夫」と確信してから移住を決めました。観光で見た景色と、2週間暮らして見た景色はまったく別物です。特に夜を体験してください。街灯がほとんどない道を車で走る感覚、日が落ちてからの静けさ、虫の音の大きさ。これが平気かどうかは、昼間の観光では絶対に分かりません。

物件探しや支援制度の使い方は、それぞれ別記事にまとめています。

それでも3年目の私が、やめない理由

ここまで10個のデメリットを並べておいて言うのも変ですが、私は田舎暮らしをやめるつもりがありません。理由を正直に書きます。

  • 住居費が月1.5万円ほどで、広い家に住めている。都会のワンルームの家賃で、庭のある古民家に住んでいます。
  • 通勤がゼロになった。満員電車のストレスが、生活から完全に消えました。この一点だけでも戻る気がしません。
  • 猫がのびのび暮らしている。きなこもあんこも、窓辺で外を眺めている時間が圧倒的に増えました。ワンルーム時代には見られなかった姿です。
  • 仕事環境を自分の体に合わせて作れた。こたつ作業で腰を痛めたあと、部屋を一つ作業専用にしてデスクと椅子を入れ直せたのは、広い家だからできたことでした。生産性も月収も、あの改修の前後で変わっています。
  • 直売所の野菜とおすそ分け。食材が安くて新鮮で、季節によっては野菜も米も回ってきます。
  • 星空。天の川が肉眼で見えます。これは毎回、住んでよかったと思います。

気づいた方もいると思いますが、私が挙げたメリットのほとんどは「広さ」と「距離」から来ています。そしてデメリットのほとんども、同じ「広さ」と「距離」から来ています。田舎暮らしは、メリットとデメリットが同じ根っこから生えています。片方だけ取ることはできません。

「やめとけ」と言う人・言わない人の違い

ネット上の「田舎暮らしはやめとけ」という声を読んでいると、大きく2種類あることに気づきます。

1つは、準備せずに移住して、想定外に潰された人の声です。仕事の当てがないまま移住した、回線を確認しなかった、車の維持費を計算に入れていなかった、家の修繕費を甘く見ていた。この種の「やめとけ」は、正確には「何も調べずに行くのはやめとけ」という意味です。この記事はまさにその予防のために書いています。

もう1つは、価値観が合わなかった人の声です。人付き合いの濃さや娯楽の少なさは、対策で消せるものではありません。この種の「やめとけ」は、あなたにも当てはまる可能性があります。上の自己診断の表で右の列に多く当てはまった方は、素直に受け取ったほうがいいと思います。

私の立場は「やめとけ」ではなく、「調べてから来い」です。調べれば消せるデメリットと、調べても消えないデメリットを分けること。それが移住の準備の本体だと、3年住んで思っています。

よくある質問(FAQ)

Q: 田舎暮らしで最も大変なことは何ですか?

A: 人それぞれですが、私の場合は1年目の「虫との共存」でした。特にムカデは移住1年目に何度も遭遇し、対策に試行錯誤しました。ただし対策が分かってからは慣れ、2年目以降はほとんど気にならなくなっています。逆に3年経っても慣れないのは医療アクセスの悪さです。健康なうちは実感しにくいぶん、こちらのほうが本質的にキツいと感じています。

Q: 猫を飼いながら田舎に移住するのは大変ですか?

A: 移住直後は環境の変化で落ち着かない様子でしたが、1〜2週間で新しい家に慣れました。広い古民家は猫にとっては天国のようで、今では元のワンルームには戻れないと思います。注意点は2つ。移動はキャリーケースで行い、長距離ドライブに備えて事前に車へ慣れさせておくこと。そして、夜間にも診てもらえる動物病院の場所を移住前に確認しておくことです。2つ目は私が移住後に慌てて調べた点で、先にやるべきでした。

Q: フリーランスとして田舎で仕事をするのに不安はありませんか?

A: 最初は不安でした。でもネット環境さえ整えば、都市部にいたときと同じ仕事ができています。むしろ静かで集中できるぶん生産性は上がりました。大切なのは、移住前に安定した収入源を確保しておくことです。移住してから現地で仕事を探すのは、選択肢の少なさを考えるとかなりリスクがあります。

Q: 田舎暮らしは本当に生活費が安くなりますか?

A: 住居費は確実に下がります。私の住居費は固定資産税の月割りと修繕積立で月1.5万円ほどです。ただし車の維持費(年30〜40万円の目安)と、古民家の修繕費がのしかかります。「家賃が下がったぶんがそのまま浮く」と考えていると計算が合いません。実際の内訳は生活費を全公開した記事に載せています。

Q: 移住して後悔したことはありますか?

A: 移住そのものへの後悔はありません。後悔しているのは準備の順番です。動物病院と夜間の医療体制を調べる前に物件を決めてしまったこと。これだけは先にやるべきでした。逆に、光回線の提供エリアを番地単位で自分で確認したのは、いちばんよかった判断です。

Q: 地域の人間関係が不安です。うまくやるコツはありますか?

A: 特別なコツはなく、挨拶と、共同作業に出ることだけです。最初の1年で顔を覚えてもらえるかどうかで、その後の3年がまったく変わります。詳しくは人間関係の記事にまとめました。

Q: 一人暮らしでも田舎暮らしはできますか?

A: できます。私は単身(と猫2匹)です。ただし、体調を崩したときに運転を頼める相手がいないという構造的な弱点があります。近所との関係を最低限作っておくことは、社交というより安全対策だと考えています。

Q: 移住先はどうやって決めましたか?

A: 条件を絞り込んで消していきました。譲れない条件は「光回線が引けること」。次に「猫が安全に暮らせる広さと、脱走対策ができる構造」。景色や間取りの好みはその後です。譲れない条件を1つか2つに絞ると、物件探しは一気に進みます。

まとめ:「やめとけ」ではなく「調べてから来い」

田舎暮らしは万人向けではありません。虫、買い物、医療、プライバシー、地域行事、ネット、教育、車、外食、家の老朽化。この10個のうち、事前に潰せるのは虫・買い物・ネット・外食で、潰せないのは医療・プライバシー・教育・車の固定費です。潰せないほうを許容できるかどうかが判断の分かれ目だと、3年住んだ今は考えています。

そのうえで私は、この暮らしをやめません。デメリットを全部知ったうえで、それでも星空と、静けさと、猫がのびのびしている姿のほうが勝っているからです。

「やめとけ」と言われて諦めるくらいなら、最初からやらないほうがいい。でも「それでも行きたい」と思えるなら、まずは観光ではなく、お試し住宅で1週間泊まってみてください。夜の暗さが平気だったなら、たぶんあなたは大丈夫です。

このブログについて

「ねこあいす」は、田舎暮らし3年目のフリーランスエンジニアが、猫2匹と古民家で暮らすリアルな日常を発信するブログです。移住のノウハウ、節約の工夫、猫のケア、フリーランスの働き方まで、すべて実体験をもとに書いています。「田舎暮らしに興味がある」「猫と快適に暮らしたい」「フリーランスとして独立したい」——そんな方の参考になれば嬉しいです。

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