古民家移住の初期費用と月の生活費を全公開【田舎暮らし3年目のリアル】

田舎暮らしリアル

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ゆう nekoice.net 筆者アイコン(古民家暮らし3年目)

著者:ゆう(nekoice.net 筆者)

はじめまして、ゆうです。25歳で都会を離れ、古民家での田舎暮らしを始めて早3年が経ちました。愛猫たち(現在3匹)とのんびり、プログラミングスキルを活かして在宅フリーランスのエンジニアとして活動中です。こたつ作業で腰を痛めた実体験から、健康と効率を両立する働き方を模索中。通信はGMOとくとくBB光、経理は freee・マネーフォワード・やよいを実際に使い比べています。この記事では、私のリアルな体験に基づいた古民家移住の初期費用と月々の生活費を、具体的な数字を交えながら包み隠さずお話ししますね。

古民家移住の初期費用と月の生活費を全公開【田舎暮らし3年目のリアル】

「古民家での暮らしに憧れるけど、実際いくらくらいかかるの?」

「田舎での生活費って都市部と比べてどれくらい違うんだろう?」

古民家移住を検討しているあなたは、こんな疑問や不安を抱えているのではないでしょうか。

はじめまして、nekoice.net 筆者のゆうです。私は今、築70年以上の古民家で3匹の愛猫たちとのんびり暮らしています。田舎に移住して3年目、在宅フリーランスとして活動しながら、古民家での暮らしを満喫しています。

この記事では、私自身の体験に基づいて、古民家移住にかかった初期費用と、リアルな月々の生活費を包み隠さず公開します。あわせて、お金を払う前に私が実際にやった「移住前チェック」も、順番どおりに書き残しておきます。

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この記事でわかること

  • ✔ 古民家移住にかかる具体的な初期費用の内訳
  • ✔ 田舎でのリアルな月々の生活費と都市部との違い
  • ✔ 移住費用を賢く抑えるための具体的なコツと活用できる制度
  • ✔ 契約・購入の前にやっておくべき3つのチェック(私がやった順番と、やらなかったら何が起きたか)

結論から言うと

古民家移住の初期費用は、物件の状態やリフォームの規模によって大きく異なりますが、私の場合、物件購入費と大規模リフォーム費を合わせて約800万円ほどかかりました。月々の生活費は、都市部に比べて全体的に抑えられますが、光熱費や車両費など、田舎ならではの出費もあります。私の実績は月およそ13.3万円です。

しかし、工夫次第で費用を抑えることは十分可能です。特に、移住支援制度や空き家バンクを賢く活用することで、初期費用を大幅に削減できる可能性があります。

そして、お金の話より先に効いたのが「払う前のチェック」でした。私がやったのは3つだけです。①候補地を季節を変えて最低3回訪ねる ②収入源を先に確保する ③ネット環境が「いつから使えるか」を確認する——この3つを飛ばすと、あとから数十万円単位で費用が増えるか、仕事が止まります。次の章で、私の失敗を含めて具体的に書きます。

買う前・借りる前にやったこと(移住前チェック)

初期費用の内訳をいくら眺めても、「その物件を選んでいいのか」「いま動いていいのか」は分かりません。ここは費用の話の前段にあたるので、私が実際にやった3つのチェックを先に置いておきます。どれも特別なことではなく、順番を守るかどうかだけの話です。

チェック項目 やるタイミング 飛ばすと何が起きるか(私の実感)
①候補地を最低3回・季節を変えて訪問 物件を決める前。できれば夏と冬を両方含める 冬の凍結・夏の虫を知らずに契約する。断熱や虫対策の費用が後から乗ってくる(私のリフォーム費のうち二重サッシ・網戸は内装の約80万円に含まれています)
②収入源を確保してから動く 引越しの半年前から。契約・入金が回り始めてから引越す 生活費(私の場合は月約13.3万円)を貯金から取り崩す。焦って条件の悪い仕事を受ける
③ネット環境を事前確認 内見のとき。住所単位で提供エリアと工事の見込みを確認 開通までの数ヶ月、ビデオ会議が成立しない。在宅の仕事そのものが止まる

①候補地は最低3回、季節を変えて訪ねました

ネットの写真やSNSだけで移住先を決めるのは、本当におすすめできません。私は春と秋に訪ねて「ここだ」と思ってしまったのですが、冬に来てみて考えが変わりました。朝は道路が凍って車が出せない日があり、水道管の凍結にも気を使います。夏は夏で、ムカデやスズメバチが当たり前に出てきます。

この「季節のリアル」は、そのままお金の話に直結します。私のリフォーム費のうち、内装の約80万円には二重サッシと網戸の設置が含まれていますが、これは冬と夏を体験したからこそ「最初からやっておくべき工事」と判断できたものです。冬を知らずに契約していたら、一度仕上げた内装をもう一度いじることになり、確実に余分な出費が出ていました。

訪問のときに私が見ていたのは、景色ではなくこの4つです。

  • 冬の朝の道路:坂・日陰・除雪の入る時間。ここが出勤や通院の可否を決めます
  • 最寄りのスーパーと病院までの実測時間:地図の分数ではなく、実際に走った時間
  • 家のまわりの隙間:縁の下、土間、サッシの建具。虫の入口はそのまま猫のリスクでもあります
  • ご近所の距離感:回覧板や草刈りがどのくらいの頻度で回ってくるか、住んでいる方に直接聞きました

3回目の訪問でようやく、「この家は水回りと屋根に手を入れないと住めない」と判断できました。結果として、後述のリフォーム費約400万円は「想定外の出費」ではなく「最初から見込んでいた予算」になりました。移住後に実際ぶつかったご近所付き合いの作法は地方移住後のリアルな人間関係構築術に、車が必要かどうかの判断は田舎移住に車は絶対必要?維持費の安い中古車選びにまとめています。

②収入源を確保してから動きました

「田舎に行ってから仕事を探す」は、私がいちばん危ないと思っているパターンです。田舎には求人そのものが少なく、あっても時給が都市部と同じようには出ません。移住と転職を同時にやると、どちらかが必ず妥協になります。

私はフリーランスのエンジニアとして、リモートで完結する仕事だけで回る状態を作ってから引越しました。引越しの半年前から動き始めて、継続して発注してくれるクライアントを3社確保。この3社があったおかげで、移住直後の落ち着かない1ヶ月も収入が途切れませんでした。これが移住後の生活を安定させた最大の要因だと、今でも思っています。

目安の立て方は単純です。この記事で公開している私の生活費は月およそ13.3万円。ここに国民年金・住民税・事業の経費・そして古民家の修繕積立を乗せると、手取りで月20万円を切ると気持ちに余裕がなくなります。「生活費の1.5倍を安定して稼げる状態」を引越し前に作る、という順番で考えるとぶれません。

収入と支出を正確に把握するために、私は会計ソフトを早めに入れました。freee・マネーフォワード・やよいを実際に使い比べて、いまは1つに絞って運用しています。移住1年目は引越し費用・リフォーム費・工具代と支出の性質がばらばらになるので、記帳を後回しにすると確定申告でまとめて苦しみます。移住の準備と同じタイミングで整えておくのが正解でした。

③ネット環境は「通っているか」ではなく「いつ使えるか」を確認しました

在宅で働く人にとって、ネット環境は設備ではなく仕事そのものです。ここだけは内見の段階で、住所単位で確認してください。「その市にサービスが来ている」ことと「その家で使える」ことは、田舎ではまったく別の話です。

私の地域には、移住した当時まだ光回線が引かれていませんでした。最初はモバイルWi-Fiでしのぎましたが、速度が時間帯で大きく振れて、ビデオ会議が途切れます。画面共有をしながら相手の声が飛ぶ、という状態で打ち合わせを続けるのは、正直つらかったです。その後、光回線の工事を依頼して開通までおよそ3ヶ月。いまはGMOとくとくBB光を使っていて、地方でも安定して高速通信ができています。通信費は後述のとおり、スマホの格安SIMと合わせて月約0.8万円です。

つまり、工事を申し込んでから使えるようになるまでの数ヶ月を埋める手段が必要になります。私はここをモバイルWi-Fiでつなぎました。常用には向きませんが、「開通までの保険」としては確実に効きます。内見の時点で開通まで何ヶ月かかりそうか聞き、その月数ぶんの代替回線を先に用意しておくのが、いちばん安い保険です。

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光回線の工事待ちは、田舎では3ヶ月ということも珍しくありません。その間の打ち合わせを落とさないための「保険」として、1台持っておくと落ち着いて待てます。

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回線そのものの選び方はフリーランスのネット回線の選び方(在宅3年の実測と、Zoomが要求する上り速度)に、私が3年使った回線の正直な評価はGMOとくとくBB光を3年使った正直レビューに書いています。また、古民家は部屋が離れていて土壁も多いため、回線が速くても家の中で電波が届かないという別の問題が起きます。これは古民家の電波問題をメッシュWi-Fiで解決した記録が参考になるはずです。

古民家移住にかかった初期費用を全公開

古民家移住にかかった初期費用を全公開の要点を整理した図
移住の日、古民家の土間の玄関に積まれた引越しの段ボール
移住の日、古民家の土間の玄関に積まれた引越しの段ボール

私の古民家移住の初期費用は、合計で約800万円ほどでした。内訳は以下の通りです。正直、想定よりも高くなりましたが、それでも理想の暮らしを手に入れられたので後悔はありません。一つずつ詳しく見ていきましょう。

物件購入・賃貸費用(私の場合は購入)

私が購入した古民家は、築70年以上の平屋で、広さは土地が約300坪、建物が約40坪でした。価格は、土地・建物合わせて300万円。破格に思えるかもしれませんが、かなりの修繕が必要な状態でした。

もし賃貸を選ぶ場合でも、古民家ならではの初期費用があります。

  • 購入の場合(私の事例):
    • 物件価格:300万円
    • 仲介手数料:約15万円(物件価格の3%+6万円+消費税)
    • 登記費用・司法書士報酬:約20万円
    • 固定資産税等精算金:数万円
    • 合計:約335万円

    購入の決め手は、自由なリフォームが可能で、将来的な資産にもなると考えたからです。また、愛猫たちが自由に走り回れる広大な庭も魅力でした。

  • 賃貸の場合(一般的な目安):
    • 敷金・礼金:家賃の1〜3ヶ月分
    • 仲介手数料:家賃の0.5〜1ヶ月分+消費税
    • 前家賃:1ヶ月分
    • 火災保険料:約1〜2万円
    • 合計:家賃の3〜6ヶ月分程度

    初期費用を抑えたい場合は、賃貸も有力な選択肢です。特に、自治体が運営する空き家バンクなどでは、敷金・礼金が不要な物件や、家賃が格安な物件も見つかることがあります。

リフォーム・修繕費(DIYと専門業者で約400万円)

購入した古民家は、水回りや屋根、壁などに大幅な修繕が必要でした。特に、猫たちが安全に快適に過ごせるよう、脱走防止対策やキャットウォークの設置も考慮しました。

私の場合は、大工仕事が得意な友人の助けを借りつつ、できる範囲はDIYで行い、プロに任せるべき箇所は専門業者に依頼しました。

  • 水回り(キッチン、風呂、トイレ):約150万円
    • 老朽化が激しく、全て交換。特に風呂はユニットバスに入れ替えました。
    • 猫のトイレを置くスペースも考慮して、ゆとりのある配置に。
  • 屋根・外壁:約100万円
    • 雨漏りしていたため、屋根の一部補修と塗装。外壁も塗装し直しました。
  • 内装(床、壁、天井):約80万円
    • 畳をフローリングに張り替え。壁は漆喰塗りに挑戦し、一部DIYで費用を抑えました。
    • 猫が爪とぎしても大丈夫なように、一部の壁には専用のクロスを採用。窓にはしっかりとした網戸を設置し、二重サッシで断熱性もアップさせました。
  • その他(電気工事、給湯器、愛猫対策など):約70万円
    • 古い配線を全て引き直し。給湯器も新調しました。
    • 猫が庭に出られるようにキャットドアを設置したり、庭の一部に脱走防止柵を設置したりと、猫のための工夫も盛り込みました。

大規模なリフォームは費用がかかりますが、古民家ならではの趣を残しつつ、現代の生活に合わせた快適性を追求できたので満足しています。DIYできる部分は自分でやることで、費用を2〜3割は抑えられたと思います。

引越し・家具家電費(約60万円)

引越し費用と新生活に必要な家具家電も、初期費用として見込んでおく必要があります。

  • 引越し費用:約10万円
    • 都市部からの移住だったので、単身パックではなく、そこそこの荷物量で10万円ほどかかりました。
    • 繁忙期を避ける、複数業者から見積もりを取るなどの工夫で抑えられます。
  • 家具家電:約50万円
    • 冷蔵庫、洗濯機、エアコン、テレビなど、生活に必須の家電は新調しました。
    • 古民家の雰囲気に合うアンティーク家具や、中古品なども活用し、コストを抑えつつ、味のある空間作りにこだわりました。
    • 特に、猫の遊び道具や寝床は、既存の家具をリメイクしたり、DIYで作成したりして、初期費用を抑えました。

トータルで初期費用は約800万円となりました。この金額はあくまで私の事例であり、物件の状態やリフォームの規模、DIYの有無によって大きく変動します。あくまで目安として参考にしてくださいね。

古民家でのリアルな月々の生活費内訳

\ 田舎の固定費で一番下げやすいのはプロパンガスでした /

古民家に移住して最初に驚いたのが、プロパンガスの高さです。都市ガスが来ていない地域では選択肢が無いように見えますが、実はガス会社は自分で選べます。我が家は乗り換えで月8,000円下がりました。

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ここからは、古民家で暮らす私のリアルな月々の生活費を公開します。都市部と比べて抑えられる項目もあれば、意外とかかる項目もありますので、参考にしてみてください。

費目 平均月額 内訳・ポイント
住居費(固定資産税、修繕積立) 約1.5万円 固定資産税の月割り+将来のための修繕積立費。賃貸の場合は家賃。
光熱費(電気・ガス・水道) 約2万円 古民家は断熱性が低い傾向があり、特に冬場の暖房費がかさみがち。都市部より高くなることも。
通信費(ネット・スマホ) 約0.8万円 GMOとくとくBB光を利用中で、快適なネット環境を確保。スマホは格安SIM。
食費 約3万円 地元の直売所や道の駅を活用。新鮮な野菜が安く手に入り、都市部より抑えやすいです。
車両費(ガソリン・維持費) 約1.5万円 電車やバスが少ないため、車の利用頻度が高く、ガソリン代がかさむ。
医療・保険 約1.5万円 国民健康保険料、任意保険。
交際費・娯楽費 約1万円 田舎はレジャー施設が少ないため、自然を楽しむことが多いので費用は抑えめ。
猫関連費(餌、トイレ砂、医療費など) 約1.5万円 多頭飼いのため、フードや猫砂はまとめ買い。年1回の健康診断やワクチン接種費用も考慮。
雑費 約0.5万円 日用品など。
合計 約13.3万円 (※変動費は月によって大きく異なります)

固定費(住居費、光熱費、通信費など)

  • 住居費:約1.5万円(固定資産税+修繕積立)
    私は物件を自己所有しているので、家賃はかかりません。代わりに、年間数万円の固定資産税を月割りで積み立て、将来的な大規模修繕に備えて月数千円を修繕積立として確保しています。賃貸の場合は、物件によりますが、月2万〜5万円程度の家賃が多い印象です。
  • 光熱費:約2万円(電気・ガス・水道)
    これが意外と馬鹿になりません。古民家は断熱性が低いことが多く、特に冬場はエアコンやストーブの使用頻度が高くなり、電気代や灯油代がかさみます。夏場はまだしも、冬場は都市部のマンションに住んでいた頃よりも電気代が高くなる傾向にあります。二重窓へのリフォームや、断熱材の追加などで対策はできますが、初期費用がかかるのがネックです。
  • 通信費:約0.8万円(ネット・スマホ)
    在宅フリーランスにとって、高速で安定したインターネット環境は必須です。私はGMOとくとくBB光を利用していますが、地方でも安定して高速通信ができています。スマホは格安SIMで費用を抑えています。前章で書いたとおり、ここは移住前に確認しておかないと金額ではなく仕事が止まる項目です。

変動費(食費、交通費、猫関連費など)

  • 食費:約3万円
    地元の農家さんが運営する直売所や、道の駅などで新鮮な野菜や特産品を安く手に入れることができます。また、家庭菜園を始めて自給自足に挑戦することで、さらに食費を抑えることも可能です。都市部にいた頃と比べて、食費は格段に安くなりました。一方で、買い物に行くまでの距離は長いので、まとめ買いと宅配の組み合わせが前提になります(田舎の食材宅配・ネットスーパー活用術に実際の使い分けを書きました)。
  • 車両費:約1.5万円
    田舎では公共交通機関が発達していない地域が多く、車が生活の足となります。ガソリン代はもちろん、車の維持費(車検、税金、保険など)も月々計上しておく必要があります。
  • 猫関連費:約1.5万円
    3匹の愛猫たちとの暮らしは、何物にも代えがたい喜びですが、当然ながら費用もかかります。フード代、トイレ砂代、健康管理のための動物病院での定期検診やワクチン接種、もしもの時の医療費など、月々1匹あたり5千円ほどは見ておいた方が安心です。特に古民家は広いので、猫たちが安全に遊べるようにと、キャットタワーを複数置いたり、窓辺に日向ぼっこスペースを作ったりと、工夫も凝らしています。
  • こたつで腰を痛めた話と対策
    これは費用とは少し異なりますが、古民家暮らしの「落とし穴」としてお話させてください。移住当初、古民家の雰囲気に合わせて「こたつ」での作業をしていたのですが、これが大失敗。数ヶ月で腰を痛めてしまいました。フリーランスにとって体は資本。急いで昇降デスクと高機能オフィスチェアを導入することに。約10万円の出費でしたが、作業効率も健康も改善され、本当に必要な投資だったと痛感しています。古民家だからといって、必ずしも昔ながらの生活スタイルにこだわる必要はないと学びました。

移住費用を賢く抑える!【現役フリーランスが語る節約術】

「古民家暮らし、魅力的だけどやっぱり費用が…」そう思ったあなたも諦めるのはまだ早いです!私自身も実践した、移住費用を賢く抑える方法を3つご紹介します。

移住支援制度・空き家バンクの活用

これが最も効果的な方法かもしれません。多くの自治体で、移住者向けの支援制度や空き家バンク事業を実施しています。

  • 移住支援制度:
    • 移住支援金:最大100万円など、移住世帯に支給される補助金。
    • 住宅取得補助金:古民家購入やリフォーム費用の一部を補助。
    • 子育て支援金:子育て世帯向けの補助金。
    • 起業支援金:地域で起業するフリーランス向けの補助金。

    制度ごとの条件と申請の順番は地方移住でもらえる補助金・支援金マニュアルに整理しています。「転入してからでは申請できない」制度があるので、前章の移住前チェックと同じタイミングで目を通しておくのが安全です。

  • 空き家バンク:
    • 自治体が管理している空き家情報サイト。格安の物件や、無償で譲渡される物件が見つかることもあります。
    • 賃貸の場合、敷金・礼金が不要な物件や、家賃が破格の物件も。
    • リフォーム費用の一部を自治体が補助してくれるケースもあります。

    ただし、安い物件には必ず理由があります。私が内見で見た範囲でも、見積もりを取ると本体価格を超える修繕費になる家がありました。買う前の確認事項は空き家バンクで激安物件を買う前に確認すべき注意点にまとめています。

私の物件も、地域の空き家バンク経由で見つけました。初期費用を大幅に抑える上で、これらの制度は絶対に活用すべきです。まずは興味のある自治体の公式サイトをチェックするか、窓口に相談してみましょう。

DIYで初期費用を削減

リフォーム費用は古民家移住で最も大きな出費の一つです。しかし、できる範囲でDIYを取り入れることで、費用を大幅に削減できます。私の場合も、壁の漆喰塗りや床の一部張り替え、猫のためのキャットウォーク設置などは自分で行いました。

  • DIYでできることの例:
    • 壁の漆喰塗り・ペンキ塗り
    • 床のフローリング張り(簡単なもの)
    • 棚の設置や家具のリメイク
    • 庭の手入れ、菜園作り
    • 猫用の遊び場や脱走防止柵の設置

そして、DIYが効くのはリフォームのときだけではありません。住み始めてからの日々の補修のほうが回数は多いです。網戸の張り替え、建具のがたつき、棚の増設——こういう小さな用事で業者を呼ぶと、作業代の前に出張費だけで5,000〜10,000円かかります。しかも田舎では、来てもらえるまで何週間も待つことがあります。この「待ち時間」が、実はいちばんのコストでした。

道具は最初から全部そろえる必要はありません。私が移住して最初に買って、いまも毎月使っているのは充電式のインパクトドライバ1台だけです。これがあるかないかで、脱走防止柵・キャットウォーク・棚の設置を自分でやるか業者に出すかが分かれます。

👉 最初の1台に:マキタ 充電式インパクトドライバ(DIY入門)

業者を呼べば出張費だけで5,000〜10,000円。棚1つ、柵1枚を自分で付けられるようになるだけで元が取れます。古民家の硬い柱にもネジが入るので、最初に買うならこれでした。

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もちろん、専門知識が必要な水回りや電気工事はプロに任せるべきですが、内装やちょっとした補修なら意外と自分でできるものです。DIYのスキルを身につけることは、日々の暮らしのメンテナンス費用節約にも繋がりますよ。何をそろえるか迷ったら、田舎のDIY初心者が最初に揃えるべき電動工具&基本ツール集を順番どおりに買えば無駄が出ません。

固定費見直しで月々の負担を軽減

月々の生活費、特に固定費を見直すことも重要です。私がフリーランスとして実践している節約術をいくつかご紹介します。

  • 光熱費の効率化:
    • 電力会社を新電力に切り替える
    • 古い家電を省エネタイプに買い替える
    • 断熱リフォームは難しくても、窓に断熱シートを貼る、厚手のカーテンを使うなどの工夫を。
    • プロパンガスは会社を変えられます。我が家は乗り換えで月8,000円下がりました(プロパンガスが高い理由と適正価格の目安)。
  • 通信費の見直し:
    • スマホは格安SIMに切り替える
    • インターネット回線は、速度と料金のバランスが良いものを選ぶ(私はGMOとくとくBB光で満足しています)
  • サブスクリプションサービスの整理:
    • 使っていないサブスクは思い切って解約しましょう。チリも積もれば山となります。
  • フリーランスとしての費用管理:
    • freee、マネーフォワード、やよいなどの会計ソフトを導入することで、収入と支出を正確に把握し、無駄な出費を見つけることができます。確定申告も効率的に行えるので、フリーランスには必須のツールです。

小さなことの積み重ねですが、固定費を見直すことで、毎月数千円〜数万円の節約に繋がります。

【古民家移住Q&A】よくある質問に答えます

こたつで家計簿と電卓・小銭を広げて生活費を計算
こたつで家計簿と電卓・小銭を広げて生活費を計算

ここまで、費用について詳しくお話ししてきましたが、最後に古民家移住についてよく聞かれる質問にもお答えします。

古民家暮らしのメリット・デメリット

3年間古民家で暮らしてみて感じる、メリットとデメリットを正直にお伝えします。

メリット

  • 広い空間と豊かな自然: 都市部では考えられない広さの家と庭。猫たちが走り回り、季節の移ろいを肌で感じられるのは最高の贅沢です。
  • 独特の魅力と落ち着き: 昔ながらの梁や柱、土壁など、古民家ならではの趣が心を落ち着かせます。夏は涼しく、冬は薪ストーブ(私は電気ストーブですが)で暖を取るなど、風情ある暮らしが楽しめます。
  • 地域の温かさ: 移住当初は不安もありましたが、地域の方々が本当に親切で、色々なことを教えてくれます。新鮮な野菜のおすそ分けなども嬉しいですね。
  • 費用が抑えられる可能性: 上記で述べた通り、初期費用や月々の生活費を抑える工夫がたくさんあります。

デメリット

  • 高い光熱費: 特に冬場は覚悟が必要です。隙間風対策や断熱は必須。
  • 虫との共存: 田舎なので、虫はよく出ます。ゴキブリやムカデ、ヤモリなど、虫が苦手な方は慣れるまで大変かもしれません。猫たちが捕まえてくれることもありますが…(笑)。対策は家に入れない虫よけ・ムカデ対策グッズにまとめています。
  • メンテナンスの手間: 古民家は手入れが必要です。DIYスキルがあれば楽しいですが、苦手な方は業者への依頼費用がかさみます。
  • 交通の不便さ: 車がないと移動が難しい場所が多いです。
  • 設備の古さ: 水回りや電気配線など、現代の生活に合わない部分も多く、リフォームは必須となるケースが多いです。

良いところも悪いところも含めて、3年住んだ正直な感想は田舎暮らしはやめとけ!?移住3年目で感じたリアルなデメリットに別途まとめました。費用の計算が合っていても、ここが合わないと続きません。

猫との古民家暮らしの工夫

私の古民家には3匹の猫が暮らしています。田舎での猫との暮らしは、広々とした空間で猫たちが自由に動き回れるというメリットがある一方で、いくつか注意すべき点もあります。

  • 脱走対策: 古民家は隙間が多いことも。窓や戸の隙間を塞いだり、網戸を強化したり、猫が外に出られないよう対策を徹底しています。庭に脱走防止柵を設置したのもそのためです。
  • 遊び場・くつろぎの場: 広大な空間を活かして、複数のキャットタワーやキャットウォーク、窓辺の日向ぼっこスペースなど、猫たちが楽しめる場所をたくさん作っています。古民家の梁を活かしたキャットウォークは、猫たちのお気に入りです。
  • 寒さ対策: 冬場の古民家は冷え込みます。猫用のホットカーペットや、暖房器具を猫の近くに置くなど、猫が快適に過ごせるよう配慮しています。
  • 定期的な健康チェック: 広い空間で自由にしている分、怪我や体調不良に気づきにくいことも。定期的な動物病院での健康チェックは欠かせません。

猫たちと、古民家ならではの風情を楽しみながら、私も日々工夫を凝らしています。

移住支援/空き家バンクの比較

古民家移住の初期費用を大きく左右するのが、自治体の「移住支援制度」や「空き家バンク」の活用です。ここでは、全国的に利用できる、信頼性の高い情報源を比較してご紹介します。

サービス名 主な特徴 こんな人におすすめ
SMOUT(スマウト) 全国の自治体や地域団体が移住情報を発信。地域の人と直接交流できるマッチング機能が充実。イベント情報も豊富。 具体的な移住先は決まっていないが、様々な地域の情報を比較検討したい人。地域の人と交流しながら移住を決めたい人。
JOIN(一般社団法人 移住・交流推進機構) 国の移住・交流施策を推進する団体。全国の自治体情報、移住イベント、相談窓口など幅広い情報を網羅。 国の制度や信頼性の高い情報をまとめて知りたい人。多様な選択肢から自分に合った移住先を探したい人。
各自治体の空き家バンク 市町村が運営する、地域内の空き家情報サイト。物件情報に加え、その自治体独自の移住支援制度も詳しく紹介。 特定の地域や、古民家物件を探している人。具体的な物件情報と移住支援制度を合わせて検討したい人。

これらのサービスを活用することで、移住先の候補地を見つけやすくなりますし、物件の選択肢も広がります。まずは公式サイトを覗いて、どんな情報があるのかチェックしてみることをおすすめします。

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たくさんの情報を見て「どこから手をつけていいかわからない…」と感じているかもしれません。そんなあなたに、まずは私が実際に情報収集で活用し、本当におすすめできるサービスをご紹介します。

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地域と人を繋ぐ移住マッチングサービス

私自身も移住を検討する際、真っ先に利用したのがSMOUT(スマウト)です。

  • 全国の市町村や地域団体が発信するリアルな移住情報が満載。
  • 地域住民や移住コーディネーターと直接オンラインで交流できる。
  • 補助金や空き家バンク情報もまとめてチェックできる。
  • イベント情報も豊富で、気軽に地方暮らしを体験できるチャンスも!

移住への漠然とした憧れを具体的な一歩に変えるために、まずはSMOUTで地域の情報を覗いてみませんか?

※実際のサービス内容や補助金情報は公式サイトでご確認ください。

SMOUTは、移住の「とっかかり」として、非常に使いやすいサービスです。私もここからたくさんの情報を得て、今の古民家での暮らしに繋がりました。まずは一歩、踏み出してみましょう!

FAQ:古民家移住の費用でよく聞かれること

読者の方からいただく質問のうち、お金まわりのものに絞ってお答えします。すべて私の実績(初期費用約800万円・生活費月約13.3万円)を前提にした回答です。

Q. 古民家移住に最低いくら用意すればいいですか?
A. 私の内訳で言うと、物件取得(約335万円)と引越し・家具家電(約60万円)はほぼ避けられない出費でした。大きく動くのはリフォーム費(私は約400万円)です。賃貸の空き家バンク物件から始めるなら、物件取得の部分を家賃3〜6ヶ月分まで圧縮できます。「いくら必要か」は買うか借りるか、どこまで直すかで決まるので、金額を先に決めるより、先に物件の状態を見てください。

Q. 月の生活費は本当に都市部より安くなりますか?
A. 総額では安くなりました(私は月約13.3万円)。ただし項目ごとに見ると逆転するものがあります。安くなったのは食費(約3万円。直売所と道の駅が大きい)と住居費(約1.5万円)。高くなったのは光熱費(約2万円)と車両費(約1.5万円)です。都市部で車を持っていなかった人は、車両費がそのまま増加分になります。

Q. 在宅で働けるネット環境は、田舎でも本当に確保できますか?
A. できますが、時間がかかることがあります。私の地域は移住当時まだ光回線が無く、工事を申し込んでから開通までおよそ3ヶ月、その間はモバイルWi-Fiでしのぎました。いまはGMOとくとくBB光で安定しています。通信費は格安SIMと合わせて月約0.8万円です。内見のときに住所単位で提供状況を確認し、開通までの代替回線を先に用意しておけば、仕事を止めずに移れます。

Q. リフォーム費用はどこまでDIYで下げられますか?
A. 私の体感では、DIYでやった範囲については2〜3割抑えられました。ただし下げられるのは内装(壁の漆喰、床の一部、棚、猫用の設備)までです。水回りと電気工事はプロに任せました。安全と資産価値に関わる部分を削るのは、節約ではなく先送りになります。

Q. 補助金はいつ申請すればいいですか?
A. 動く前です。制度によっては転入後では対象外になったり、事前の相談が条件になっていたりします。物件を決める前に、候補の自治体の窓口に「いま検討中です」と伝えておくのが確実でした。

Q. 猫がいても古民家移住は大丈夫ですか?
A. 大丈夫でした。ただし費用は増えます。私は3匹で月約1.5万円(1匹あたり5千円ほど)に加え、脱走防止柵・網戸の強化・キャットドアなどの工事をリフォーム費に含めました。隙間が多い家なので、入居前に脱走経路を塞ぐ段取りを組んでおくことをおすすめします。

Q. 移住前の下見は何回くらい行きましたか?
A. 最低3回、しかも季節を変えて行くべきだと思っています。私は春と秋で決めかけて、冬に凍結と水道管の問題を知りました。この1回があったおかげで、二重サッシと網戸を最初のリフォームに織り込めました。

移住後に実際ぶつかる「お金以外」の3つ

この記事は費用の記事なので深追いしませんが、住み始めてから効いてくるのはこの3つでした。それぞれ別記事に書いています:ご近所付き合い/虫・害獣/買い物の不便さ。

まとめ

緑の山を背にした古民家の外観
緑の山を背にした古民家の外観

古民家移住は、初期費用や月々の生活費を考えると決して安易な選択ではありません。しかし、移住支援制度や空き家バンクの活用、DIY、そして固定費の見直しといった工夫を凝らせば、費用を抑えつつ理想の暮らしを実現することは十分可能です。

数字をもう一度置いておきます。初期費用は約800万円(物件取得約335万円+リフォーム約400万円+引越し・家具家電約60万円)、生活費は月およそ13.3万円。そして、この金額を「想定外」にしないために効いたのが、払う前の3つのチェック——季節を変えて3回訪ねる/収入源を先に確保する/ネットがいつ使えるかを確かめるでした。

心構えのようなことも、3年住んで少しだけ言えるようになりました。虫は出るし不便もあるので完璧は求めないこと。都会と比べて「ない」を数えるより、ここに「ある」ものを数えたほうが暮らしは軽くなります。挨拶とおすそ分けと行事参加で地域には十分溶け込めますし、収入は地元の仕事だけに頼らずリモートや副業で自分の足で立てるようにしておくと気持ちが楽です。そして、増えた一人の時間は、嘆くより使ったほうが得だと思います。私はこの静けさで仕事がはかどるようになりました。

猫たちと豊かな自然に囲まれ、フリーランスとして自由に働く私の古民家暮らしは、多少の不便さがあっても、それを上回る喜びと発見に満ちています。

いきなり移住を決めなくても大丈夫です。多くの自治体が移住体験のプログラムを用意しているので、まずは数泊のお試し滞在から始めてみてください。この記事が、あなたの古民家移住への一歩を踏み出すきっかけとなれば嬉しいです!

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